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日本介護福祉士会 石本淳也会長 受験者数半減「専門性のフルイは必要」

2017年4月28日(金) 配信
16年度から介護福祉士資格取得一元化に向けた動きがスタートした。3年間の実務経験ルートには、450時間の実務者研修が義務付けられた。その結果、受験者数が前年の15・2万人から7・6万人に半減した。昨年会長に就任した石本淳也日本介護福祉士会会長は、介護福祉士の社会的地位の向上には、専門性の確保は欠かせず、受験者数の半減は専門性のフルイの結果として受け止めるべきと話す。

介護福祉士の仕事はプロの仕事であって、家族が行う介護とは違う。公的なお金をもらうだけの妥当性が担保される必要があり、専門性が求められる。

過去の歴史からみて、国家資格であるのに介護福祉士の社会的地位がなぜ低いのか。資格所得にかかる時間とコストが他の国家資格に比べて圧倒的に低いためといえるのではないか。介護福祉士は、資格取得の見直しまでは、2年間学校に行けばもらえ、3年間の経験を積めば受験できた。専門職としての社会的地位は、ライセンス取得までにどれだけの時間とコストを要したかに比例する。誰でも取れるライセンスでは、社会的評価も上がらない。

そこで、何よりも介護福祉士の養成プロセスの見直しが必要とされ、07年に介護福祉士の資格取得の改正が行われた。しかし養成システムの改革は延期になり、実施は09年度、12年度、15年度と伸び伸びになって、ようやく16年度からのスタートになった。見直しを決めてからおよそ10年が経過したが、受験者数が今回のように半減するのであれば、度重なる延期などせずに、早くに実施しておけばよかったと正直思う。

現在、150万人の介護福祉士がいる。社会的評価を引き上げ、賃金アップもめざす上で資格取得の見直しは至極真っ当なやり方だと考えている。しかし、働き方や現場の温度差を見る限り、国が現場の介護職の任用資格を介護福祉士にするべく、当面は現場従事者の5割は有資格者という目標を一時期打ち出したが、介護職全員が介護福祉士というのは現実として無理があるように思う。そこは、国も方向転換している。

国家資格=専門性の担保、これを一つの物差しとして見るなら、介護職の一定割合以上を介護福祉士にすれば加算取得ができるという介護報酬の仕組みは、ライセンスの価値が認められつつあるといえるだろう。

しかし、介護現場には国家資格取得やスキルアップに対して様々な受け止めがある。介護に従事するすべての人のスキルを一様に上げていくことには無理がある。その人その人のスキルや進むべき道筋を整頓して、適材適所に配置する。上昇志向のある人はそれでよいし、そうではない人も排除するのではなく、できることをやってもらって、全体で介護を支えていく。

チームとして動き、チームリーダーを介護福祉士が担う。医療系でいえば、看護師がいて、准看護師、看護助手がいて、看護師を軸にチームとして看護を担っている。

このように整理してみると、今回の受験者半減は、資格取得のルールが見直された結果、介護福祉士試験を受験できる人が半分に減ったという事実にすぎない。受験者数が減った=介護職が減った、ではない。増加傾向が頭打ちとはいえ、介護職は増えている。ただ、急速なニーズ増に追いつていない。

私も家族に介護を要する者がいる。介護は専門職にお願いしたい。介護を利用する側として当然だと思う。その意味で、介護の専門職として専門職になる道筋に一定のフルイをかけるのも当然だろう。

看護師の歴史をみれば、長い時間をかけて専門性を獲得してきている。昔は、看護の周辺業務まですべて看護師の仕事とされた。准看護師や看護助手が生まれるなかで、専門性の高い看護職の役割が整理されていった。

いま、同様な道筋を介護福祉士が歩もうとしている。介護福祉士資格取得一元化という大ナタは、専門性を獲得し社会的評価を高めるために欠かせなかった。150万人のうち実働は80万人とされるが、介護福祉士が誇りを持って介護の現場で胸を張って働けるようにしなければならない。

社会保障制度のパラダイムシフトを迎えている現在、今回の介護福祉士資格取得一元化の課題は、介護の専門性を高めるために通らなければならない道筋である(談)
(出典:シルバー産業新聞)

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