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福祉用具貸与 上限価格の設定「現場や事業への影響大きい」

2017年2月20日(月) 配信
福祉用具については、要介護2までを原則自己負担にする案は見送りとなったものの、平均価格と比べ、極端に高い「外れ値」の存在が問題視され、価格の在り方が見直されることになった。

具体的には▽全ての福祉用具貸与の全国平均貸与価格を公表▽福祉用具専門相談員が全国平均貸与価格等を利用者に説明▽機能や価格帯の異なる複数商品を提示することを義務づけ▽貸与価格に上限を設定する――などの見直しが行われる。

埼玉県川口市を中心に福祉用具事業などを展開するシルバーホクソンの梅田成道社長は、「価格を犖える化瓩靴董健全な競争を促していくことに異論はないが、貸与価格に上限を設けることについては、正直、現場や事業への影響が大きいのではないか」と不安を口にする。

貸与価格の上限については、商品ごとに「全国平均貸与価格+1標準偏差」( ≒上位16%ライン)を上限にする方針が示されており、上限を超えた場合、保険給付の対象から外すことも検討されている。梅田氏は「現在、利用している方がいる中で、仮に上限を超えそうだからと言って、価格を変更することは容易ではない」と対応の難しさを口にする。福祉用具は一物一価のため、貸与価格を変更する場合、全ての利用者と契約をやり直さなければならず、その手間は膨大なものになるからだ。「福祉用具貸与事業者が扱うカタログには、数多くの商品と価格が掲載されており、それらが上限を超えないように管理するだけでもひと苦労」と梅田氏は言う。

上限価格については、テクノエイド協会が管理するTAISコードなどを活用して、平均価格やバラつきを把握し、厚労省が商品ごとに設定する考えだが、TAISコードに登録されている福祉用具だけでもおよそ1万点に及ぶ。さらに価格は市場の中で、常に流動している。「いつの時点の平均価格を基準にして、上限を設定するのか。報酬改定の度に見直すのか。新製品の扱いはどうなるのか。考えるほど疑問が出てくる。現場への影響が大きいだけに、上限の設定方法は慎重に検討してもらいたい」(梅田氏)。

現場に過度の負担がかからない見直しを
上限価格の設定以外の見直しについて、梅田氏は概ね好意的に受け止めている。「価格情報を国が公表することについては、まったく異論はない。外れ値は一部の事業者によって隠された価格。光を当てることで問題は解消すると思う」。

福祉用具専門相談員が全国平均貸与価格等を利用者に説明することについても、「同じ商品でも価格が違うことを説明することで、サービスの違いを理解してもらえる機会にもなる」と前向きだ。ただ、「何をもって説明したことになるのか。聞いた、聞いていないとならないよう、価格表や様式などはある程度、国で定める必要があるのでは」と提案する。

同じく、福祉用具専門相談員が機能や価格帯の異なる複数商品を提示することを義務づけることについても、「普段からカタログを使ってやっていること。何をもって複数商品を提示したとするかは難しいところ」と言い、実効性を担保しつつ、現場に過度な負担がかからない見直しを求めている。

福祉用具の見直し内容
・ 全ての福祉用具貸与の全国平均貸与価格を公表
・ 福祉用具専門相談員に、貸与しようとする商品の全国平均貸与価格等を説明することや、機能や価格帯の異なる複数商品を提示することを義務づけ
・ 適切な貸与価格を確保するため、上限を設定
(出典:シルバー産業新聞)

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