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社労士知っ得情報122 来年1月からの雇用保険 65歳以上の適用拡大

2017年1月13日(金) 配信
これまで厚生労働省では65歳以降についても、年齢に関わらず意欲と能力に応じて働き続けることの制度づくりを事業所に求める指針を提示してきました。

今回、雇用保険制度において大きな改正があります。65歳は大きな分岐点で老齢基礎年金の支給開始の年齢です。いわば65歳を境に「労働」から「老齢年金の受給」へと切り替わり、65 歳以降あらたに職についても雇用保険への加入はできませんでした。それが変更になることで、事業所としてはどう対応するか、また1月1日の改正にむけてどんな準備をしておくかを解説します。

1 平成29年1月からの変更点
65歳以上の労働者でも「高年齢被保険者」として雇用保険に加入できるようになります。これまでは、65歳に到達する前から働いている事業所において雇用保険の資格を有する者が、65歳以後も「高年齢継続被保険者」として、継続加入していました。

1月以降は新たに65歳を超えた労働者を雇い入れる場合に、雇用保険の加入手続きをする必要があります。適用要件は一般の労働者と同様に、1週間の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用の見込みがあるときです。

既に65歳を超えて入社し、雇用保険に加入してこなかった労働者についてはどうしたらいいでしょう。この場合は、適用要件を満たしていれば2017年1月1日付で資格取得することになります。介護事業所の場合、パート等で65歳を超えてから新たに働き始めた方のなかには、週20時間を超えている方もいるのではないでしょうか。そういった対象者の有無を年内にリストアップすることをお奨めします。

雇用保険の保険料は、年度始めの4月1日現在において、満64歳に到達している場合、本人からも事業所からも徴収していません。2019年度までは保険料の免除が継続されます。そのため保険料を徴収することなく、離職時には保険給付の対象となりますので労働者にとっての朗報です。

介護の現場は、食事や生活支援で利用者をサポートする時間が集中します。65歳を超え、短時間でもと活躍され、なおも元気で働く方に対して、事業所が積極的に制度を周知し支援することは、まさに国が進める「高齢者の働く意欲と能力の確保(高齢社会対策基本法)」に対応します。

保険料の免除に関しては、2020年4月1日より徴収となる見込みですので、保険料が将来的には徴収となることも同時にお伝えしたほうがいいでしょう。

2 高年齢被保険者が離職した場合
これまで高年齢継続被保険者(継続して勤務していた方が65歳を超えても雇用保険被保険者の資格を保持)が離職した場合、被保険者期間が6カ月以上1年未満のときは基本手当日額(いわゆる失業保険)の30日分、1年以上のときは50日分が高年齢求職者給付金として一時金が支給されていました。高年齢被保険者も同様となります。

65歳未満で離職した場合の基本手当は老齢年金と選択となり調整がされますが、65歳を超えて受給する高年齢求職者給付金は、老齢年金と併給となります。離職せずとも身内の介護等で休業する場合、要件を満たしていれば介護休業給付金を受給することもできます。

3 高齢者活用の助成金
高齢者の雇用環境の整備を行う事業所に対し、「高年齢者雇用安定助成金」があります。現時点では、高年齢者活用促進コースとして、高年齢者への雇用管理制度や健康管理制度の導入、65歳以上への定年の引き上げ等の制度を導入した場合の経費助成、高年齢者無期雇用転換コースを導入した場合の助成金等もあります。国の雇用対策等の制度を理解し、事業所にあった活用法を見出していきましょう。
(出典:シルバー産業新聞)

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