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CareTEX2016 専門セミナー特別配信 No11

【タイトル】
 多世代共生&地域再生コミニティ「ゆいま〜る」のつくり方

【セミナー概要】
 入居を希望される高齢者のニーズに基づいてつくられている、ゆいま〜るシリーズの高齢者住宅。
 その集客、仕組み、価格、運営について、講演します。

【講師】
 (一社) コミュニティネットワーク協会 副会長 近山 惠子

(敬称略)

※この動画及び講演内容は、2016年3月16日に行われた、CareTEX専門セミナー(於:東京ビッグサイト)
 での講演を収録・記録したものです。
※この動画及び講演内容の無断転載・複製を禁じます。
※当社は、当ページのコンテンツ(動画及び全文)の正確性の確保に努めてはおりますが、
 提供している情報に関していかなる保証もするものではありません。

専門セミナー 講演内容全文

■ 司会による紹介

皆様、本日は、CareTEX専門セミナーにご参加いただきましてありがとうございます。これよりセッションナンバー10 施設開発コース「多世代共生&地域再生コミニティ「ゆいま〜る」のつくり方」の講演を開始いたします。

はじめに本セミナーの講師の方をご紹介いたします。一般社団法人コミュニティネットワーク協会 副会長 近山惠子先生です。
近山先生は老後、介護、女性問題に関わり、これまで友達村、ゆいまーるシリーズなど、多くの高齢者住宅をプロデュースされ、子供から高齢者まで様々な価値観を持つ人たちが、世代や立場を超え、お互いの生活を尊重しながら、共に支え合う仕組みのある家づくりに多角的に取り組んでいらっしゃいます。その他、自分で選ぶ老後の住まい方暮らし方、こんにちは友達家族など、執筆活動においても活躍されております。

本セミナーでは、入居を希望される高齢者のニーズに基づいてつくられている、ゆいま〜るシリーズの高齢者住宅。その集客、仕組み、価格、運営などを具体的にお話いただきます。それでは近山先生、よろしくお願いしいたします。

■ 一般社団法人コミュニティネットワークの事業内容について

まず今日は、高齢者住宅の「ゆいま〜る」というのが、今シリーズで出てまして。なぜシリーズかといいますと、高齢者の方たちが、どういう暮らしをしたいのか、ということで、ニーズによって全部造ったんですね。今、大体8種類ぐらいになっています。あとは、今日大体のところをご説明しますけれど、10タイプぐらいつくって、だいたいカバーできるんじゃないのかな、というふうにと思いますので、規模も価格もニーズに合わせる。ただ、ビジネスでありますので、採算性をどこに取るべきなのか、ということについては、各事業者様がそれなりにお考えと思いますので、どのレベルで取るのがいいのか、ということについて、ご検討いただければいいかな、と思います。

ついてはですね、今日お手元にある資料を確認させていただきます。これは一般社団法人、私はここの副会長してるんですけど、コミュニティネットワーク協会のパンフレット。それから、移住促進センターのパンフレット。それから、ゆいま〜る那須のあゆみ、というのが、今日説明したい一番要のものなんですけれども、これが参加型で住まい並びに働く人、応援団等をどうやって形成していくのか、というものを、ゆいま〜る那須のつくり方に沿って書いたものです。

あともう一つ是非来ていただきたいんですが、3月19日、一般社団法人コミュニティネットワーク協会は、福祉の町づくりで町が再生されるんだ、という仮説のもとで色んな事業をさせていただいてます。
それで一番要なのは、人なんですね。私も名刺にはチーフプロデューサー、と言う名前が付いてるんですけれども、こういう事業を町づくり型でやろうとすると、どうしてもマネジメントする人が仕事でなければいけないんです。大概色んなプロジェクトは、トップマネジメントなさる方たちが、不動産屋の方であったり、社会福祉法人の方であったり、設計士であったりとか、色々なさるんですけれども、そのプロジェクトが終わっちゃうと当然ですよね、お金の出所がなくなっちゃうので、いなくなっちゃうんですよ。そうするとせっかく当初入口では頑張ってつくったものが、トップマネジメントする人がいなくなっちゃうんで崩れちゃうんです。
それで、それをずっと続けるようなものを仕事にした方がいい、というのを長年考えておりまして、社団法人コミニティネットワーク協会では、地域プロデューサーというふうにそういう仕事を名付けようと、それを養成して参りました。東京家政学院大学さんと連携して今、養成講座やっておりまして、3月19日、もうお聞きになった方もいらっしゃるかも分かんないですけど、葉っぱビジネスのいろどりの社長をお呼びして、どういう成功パターンなのか、という、ないものから生み出す力が今日的にはないと、なかなかビジネス恵贈できませんので、その辺りをお聞きしたいなと思ってます。このことで37人移住してます。

それとその裏には、地域プロデューサー塾の養成講座の内容が書いてありまして、5月に朝から晩までやっちゃうんですけど、講座を設けております。これには事業計画のつくり方、今日お話します「ゆいま〜る」はどうやって事業計画がなされ、資金調達がされ維持されるのか、ということをちゃんときちっと実際的な数字を出して教育します。
尚且つ、ここを卒業した人たちで秋口には合宿を時々やるんですけれども、その中には本当に「ゆいま〜る」が唱えたことがどこまでできてるんだと、事業収支上も。それを実態的な収支を見せまして、検討させていただきます。当然、資料につきましては、回収させていただきますけれども。

そういう形で、実際的にもう一企業でやってても、なりゆかないんですね。官民連携が叫ばれて、久しいんですけれども、本当の意味で、特に地方創生の事業などをやりますと、官民連携しなければ、なりゆかない、という場所もやっぱりあるんです、多々。その辺りも今日話をしますが、是非こういう地域プロデューサーになられまして、地域を支えて、こういうマネージメントする人が非常にきちっとなさってないと、経営的な手腕まで持ってないと継続できない、それと新しい事業を呼び込めない、というふうに思いますので、お時間ありましたら、是非ご参加ください。
遠くは北海道あたり、それから広島あたりから通う方もいらっしゃいます。この日の最後のゆいま〜る中沢は、今日説明します、医療と介護が総花でできている高齢者住宅ですので、そこの見学もなります。

それと、生涯活躍の町ってのを、マスダさんが地方創生をやり始めて、非常にいろんな交付金を含めて、多様な人的それからお金も動いているわけなんですけれども、それに立候補して頑張ろう、というところを移住促進センターがご紹介してます。これ表も裏もありますけれども、是非参加していただければと思います。

一つ一つ結構パターンが違いまして、南伊豆町は私もちょっと今関わっているんですが、杉並区ですよね、都市と連携して、特養を地域に作るという形。多少入口では批判されましたけれども、つまり介護になった高齢者を地方に送ればいいのかよ、みたいな話はあったんですけれど、そうではなくて、なりゆかないものを多様なところでつくって、選択の幅を広げよう、ということなんですけども、まあそういう場所です。

それと裏へいきますと、北海道の厚沢部。これ4000人ぐらいの町なんですけれども、ここ自体はこれこそ町と一緒にならないとやれないんですが、町が国保病院を持ってまして、病院だけで2億円ぐらいの赤字なんですよ、年間。それをどうやって解消しながら、過疎地にしないでやるのか、ということを相談を受けましたので、平成22年ぐらいから関わってるんですけれども、このやり方です。どうやったら過疎地、とにかく函館から車で90分かかるところですから、そういう場所でも事業が成り立ち、尚且つ、町自身が福祉の町になって自立促進で、雇用が生まれると言うケースなんですけれども。
佐久市は、病院ですね。ここは病院が非常に昔から優秀なとこなんですけれども、病院から地域を守ったとこなんですけれど、今日的には結構経営が厳しい状態らしくて、病院と介護連携っていうところで頑張って行こう、という特徴があります。

その下の都留市は、大学がいっぱいありまして、大学連携です。今、高齢者の人たちは学びたがってるんです。皆さんが高齢者というと、よくゆいま〜る那須見学に来ると、特養しか見たことがない人が多いもんですから、介護の人はどこにいるんですかとか、そういうふうに言われるんですよ。そうではなくて、私ももう66でゆいま〜る那須の住人ですけれども、今の高齢期の方はアクティブシニアが圧倒的ですので、住宅プラス地域包括ケアなんです。だから、住宅とケアを一緒に付けちゃうと、どうしても施設になっちゃうんですよ。そのためのサービス付き高齢者向け住宅ですから。住宅プラスケアにして欲しいんです。都留市はそこにプラス、アクティブシニアは何をしなきゃいけないか、と言うと自分の財産使って死ななきゃいけないんです。経済を潤して死んでいただきたいんですけども。それプラス、やっぱり自分の経験や知識、それを若い方たちや、地域においてかなきゃならないんですよね。これが使命だと思うんですけれども、それには大学にもう一回学びなおせる機会があったり、若い学生さんたちが高齢者住宅に住むとか、大学と一緒にいろんなものをやるというようなことが必要なんですが、なかなか大学は結構遅いんです、スローなんですよ。色々関わってみたら。ただ、都留市の場合は市立大学なんですよ。ここが非常にミソなんですけれども。ですから、一つ一ついろんなところを成功させるためには、単体事業ではなりゆかないというのが私たちの考えです。

医療保険、介護保険が非常に厳しい状態になった今日、住宅プラスケアって考え方をした時に、少ない人口の若い人たちを駆り立てても現状は難しいですので、高齢者のお金と、知恵と、体験と、力をお借りして、それで整備をした中に若い人を取り込むってやり方しないと、若い人から取り込もうとすると、すごく難しいですので、そういう形をした方がいいんじゃないのかな、という、「ゆいま〜る」そのものがそういう形になってしまったんですよ。なってしまったっていうのは、なにも高齢者住宅をしたくて「ゆいま〜る」を始めたわけでは実はないんです。

私は親の介護でこの世界に入った人間で、30年前に親が脳梗塞になって、その頃、まだ介護保険どころか、特養がアンモニア臭ですごくて、おむつ替えっと時間が決まってて、お尻がバババババッとこう見えるくらいのような時代でしたので、介護の質がどうしたこうした、といってる時代ではありませんでしたので、とてもそのことには母親を向き合わせることができなくて、消去法で在宅を選んでしまったんですが、当然家をバリアフリーにしたんですが、バリアフリーにしてすぐ分かったのは、段差があっても人手があれば、やれるんだなていう、バカバカしい事をすぐ分かったんですが。

そうすると人手と地域包括ケア、これが要ですね。あと交通手段です。このあたりの法的整備や、システムは行政でないとできませんので、そこを行政に任せながら、私たちはビジネスになるところをやり続ける、というふうな考え方をすることで、今日的な課題をクリアできるのでないかと思います。
ちょっと長くなりましたが、そういう多様な人たちの集まりですので、時間があったら参加してみてください。特に地域プロデューサー塾は是非お願いしたい。今卒業生が100人くらいいまして、多様なところで活動はしております。

■ 望み通りの場所に暮らし、望み通りの生活を

一般社団法人コミュニティネットワーク協会は、誰でもがどこでも暮らせるように、ということを願って活動してきてます。何十年も前から在宅ケアでおうちで過ごしたい方が圧倒的ですので、その方たちを支えましょう、という医者や看護師や介護士、その頃は介護士はいませんけどね、の人たちのグループで地域活動してたんです。阪神淡路の震災の時に、その力が非常に評価されまして、随時の任意団体が一般社団にまでなったんですけども、これはどういうふうになったか、というと、がんの末期の方が、家で死にたい人が圧倒的です。
今、国のアンケートでは大体4割ぐらいの人が、家で死にたい、というふうに思ってらっしゃるんだけど、一般社団法人コミュニティネットワーク協会、大体1万3,000人ぐらいが登録されてるんですけれども、私共が会員の調査すると9割、つまり100パーセントですね、ほぼ、の方が自宅で死にたいんです。で、自宅におりたいのになんで高齢者住宅の住まいに興味があり、移動するための相談に来るかって矛盾してますよね。自己ニーズと行動が相反してるわけですよ。なぜかというと迷惑をかけたくない、というのが一番強いんです。

私もそうなんですけど、私たちの世代、もしくはその上の世代は、女の方が家族介護をやって、親のお世話をした世代ですよね。それは非常に難しいです。介護は仕事ですので、見慣れた人がやるべきことは、家族や友人や知人がやるべきことは、その人の心のケアをする人たちなんで、実際的なケアをする人ではないですよね。そんなことをしたら、24時間寝れないわけですから、当然弱い人たちに辛く当たる、ということが起こって当たり前です。私もそれはよくやりました。それはよろしくないので、何とかそれを仕組みにしたいな、というふうに考えておったんです。

実際的にここが社団になりましたのは、がんの末期の方を看取り始めたら、ものすごく需要が多かったんです。もう何十年も前のことです。それである人が、私ども最初の会長が神代って医者だったんですけど、本人も望み通りがんで亡くなっておりますけど、がんの看取りを随分させてもらったんです。その中でお一人女性ですが、どんな望みも叶えてきたんですが、餓死したい、という人がいたんですよ。つまり治療拒否です。食べないで死にたいということなんで、さすがに生きてた時の神代医師もびっくらこいちゃったんですが。色々考えて、ご本人の話を深く聞き、娘さんの話もよく聞き、それは受け入れました。で、そのようになりました。本人も家族も満足して死を迎えることができたんです。その方が亡くなる10日前に1,000万寄付してくださいまして、任意団体が社団になることができたんですけれども。

私たちがやるべきことは望み通りの場所に暮らし、望み通りの生活をし、ということなんです。そうすると、皆様がおいでになっている地域にそういうものをつくるのが仕事だと思います。そんなふうにつくって欲しい、と思ってやっております。
それで基本は高齢者の私共の1万3,000人の方のニーズは何か、というと、高齢者住宅を探しているにもかかわらず、高齢者だけで住みたくない、多世代で住みたい、当たり前ですね。命は生まれてから死ぬまでの長い年月が関わり合って、学び合って暮らすのが基本ですので、多世代、これは当たり前ですね。

それともう一つ、自由が一番、というんですね。高齢者住宅に対するイメージが不自由だと思ってるんですよ。それは施設のイメージです。そういう人ばっかりだと言っているわけではないんですが、どうしても集団型でやると、効率を考えてしまうので、お一人お一人の生活に合わすことは、なかなかできにくくなります。バラバラに住んでいれば、合わせざるを得ないんですが、まとまって住むことで、どうしても近山さんとか、山田さんとか、じゃなくて高齢者って人になっちゃうので、集団型でお食事は何時から何時までとか、お出掛けするんですか、しないんですかとか、泊まるんですか、泊まらないんですかとか、そういうイメージがとても強いんですね。

ところが住宅っていうのは、その人が一番リラックスする場所ですよね。ですので、住宅ありきなんですよ。私たちは、居住福祉が基本、と思ってまして、自分のサイズで目をつぶってでも歩けるような場所、そういう場所に必要な時に支援が入る、というのがいいと思ってまして、それがどうしても特別養護老人ホームなどのイメージが強すぎちゃって、今、特別養護老人ホームがそうなってる、と言ってるわけじゃないです。かつて、そういう時代もありました。なので、多世代で暮らしたい、これは命の問題として当たり前。自由に暮らす、これ人間として当たり前ですよね。それでもっと豊かに暮らしたい。住まいを変える、ということは困り事を解決するために住まいを移るわけですから、その優先したことが満たされる、ということが基本なんですね。そのあたりをちゃんと皆さんが把握しまして、こういう事業を始めていただきたい、というふうに思うんです。ですので、はじめにニーズありきです。

■ 入居者のニーズを引き出す

で、これニーズはどうやって引き出すのか、ということですよね。これは集まってお話してもらえれば出ます。私たち社団法人コミニティネットワーク協会の中に、高齢者住宅情報センターという活動をしています。ここに1万3,000人登録されてるんですが、ここでは勉強します。今の社会はどうなっているんでしょう。高齢者の状況はどうなんでしょう。それから国の政策はどうなっているんでしょう。介護保険はどうなってるんでしょう。任意後見人。全部学んで、自分が今困っていることが、今の社会の中に自分が知らないだけで知ってしまえば、何とかできたのか、という話ですよね、そうではない。それはどうやったら解決できるんですか、ということですね。それを私たちがつくり続けているだけです。

もっと大変なのは、ニーズは成長します。つまり、解決するんですよ。ああよかったと、1人で住んでて倒れたら怖いわ、とか思って、そういうのが安全な緊急通報入れましょう、というね。緊急通報満たされるとホッとして、でも今度人と話せるようになると楽だな、とか思うわけですよ。そういうふうにして、ニーズは成長しますので、一つのニーズによってつくたものが、恒久的に正しいというふうには思わない方がいいと思います。
ですので、始めた途端にお話する会を定期的にもって、そこから出てきたものに対して、ちゃんと改善提案をしていく、ということ。ただ、民間ですのでビジネス規模に沿わなければいけませんので、できれば決算書を開示して、みんなで住んでる人も経営者も、丸々見せるって中々経営者じゃないとわからない、というところが多いですけれども、運営経費などは見せて一緒に考える、ということで、双方が自立した関係になるようにしないといけない、というふうに思っています。

そういうふうにして考えていきましたら、バブルがはじけましたら、高齢者住宅情報センターに相談に来ていらっしゃる方たちは、はじける前は2,500万から3,000万ぐらいのが平均だったんです。1億でもいいよって方もいますよ。だけれども、相談にお見えになる方たちが大体45平米ぐらいで、そのぐらいの値段ていうのが平均値、私共の会員の方たちの平均値だったんです。ところが、バブルがはじけリーマンショックになった途端に、同じ方が2,000万以下になったんですよ。つまりどんだけ高齢者が投資してたか、ということですよね。

それともう一つ、持っているものが経済的不安が大きくなったので使わない、という判断をなさり始めたんです。そうすると、今まで3,000万でいいよ、と言ってた方が2,000万以下って話になると、とは言っても人件費は変わらない。もしかしたら上げなきゃいけない。それからいろんな設備費、土地代はそう下がっていない。と言う話になると、下げられるのは土地代だけですから、あとは改修ですよね。新築ではなくて改修で、尚且つ、土地の安いところ、というと地方に行ってしまうんですよ。これは国の政策と一致してるんです。ですので、私たちは結構地方につくってきました。過疎地にもつくってきました。ちゃんと経営が成り立っております。
なぜ、そんなことを最初に始めたかというと、そういうニーズがあったからです。地方創生の日本版のCCRCのモデルとして、ゆいま〜る那須がよく出てくるんですけど、別にモデルになるためにやったわけではなくて、高齢者のニーズをやってたら、先取り的にそういうものができちゃった、ということなんです。そのあたりを十分に考えて欲しいなっていうふうに思います。

その頃まではですね、ですから二分化したって感じはありますね。世田谷近辺のものとか、大阪の方でいうと、神戸とか、千里とか、非常に土地の高いところにつくるものと、下町並びに地方都市でつくるもので二極化していってる、というふうに私自身は見ます。

■ 継続的に入居者を集める工夫

セミナーをやって入居募集が成り立たないといいものつくってもだめですので、継続的にどうやって入居者を集めるんですか、という話は当然あるわけですけども、それをやるには相談に来てくれた人のニーズをピックアップして、それに大体これぐらいだな、というような仕掛けをするわけですね。

今日みたいな会で、例えばこれがすごく当たったんです。バブルがはじけた後ですね、バブルがはじける前は近山さん、成城じゃないとヤダよとか、銀座に住みたいわとか、好きなこと言ってくれたんですが、そういう人たちが口閉ざしちゃったんですよ。それで何を考えたかって言うと、住まうことに対して、質を落としたくない、というのはありますよね。質を落とさない、それから広さを変えないとなると、一様に土地の安いところへ行く、ということになるわけです。そうすると、どうしても地方の方に行くので地方にメリットが出てくるので、これは地方に行きなさいと、介護難民が出るから行きなさい、というんではないんです。ちゃんと賢い高齢者は、自分で自己判断をして、とっとと田舎暮らしをやってるんです。

非常にその後に当たりましたのが、住宅を1,000万台、月の暮らしを年金12万で暮らしましょう、というセミナーをやったんです。これが爆発的に支持されまして、どこ行っても人が溢れちゃって、1回やるべきところ3回もやったりしたんですね。これ何かというと、さっき言った、年金、ニーズに合ってるんです。こういう高齢者住宅に住む人は、シングルが多いです。私は最初からのシングルですけども、結婚して別れた人とか、どちらかが先に亡くなった人、シングルですよね。そういう機会がどんどん多くなってるわけなんですけれども、そうするとターゲットは、お客様はシングルです。それも女性が多いんです。つまり、女性が長生きするので、結婚なさってる方たちは妻にお世話になって俺は先に死ぬんだよ、っていうのがこれまで。今は男性も賢くなりまして、そうはいかないんだと、俺が後に残るかもしんねえ、というのが出てきましたんで、ゆいま〜る那須などは非常に男性のシングルが増えてきました。

特に里山暮らしは、田舎暮らしの移住促進センターでは、40とか、50の男性たちがかなり積極的に移動し始めています。市場が随分変わってきてる、ということは重要です。

年金12万で暮らしましょう、と何でこういうふうに考えたか、と言うと、女の方で、私はこういう仕事を長くやってきましたんで、多少年金あるんですよ。ですけど、大体ですね、事務職であまり管理職にならなかったような職場でずっと働いてきた人達が頑張っても、年金、今12万ないのよ。特に今度は夫が先に死んじゃうと、半額くらいになっちゃうので12万という話になると、先行きの心配のない生活費、というのが大体、月12万ていう査定をしたんですね。これが非常に圧倒的に指示をされたんです。

高齢者の方で、自宅じゃない、というふうに考えてる方で、多少預貯金を持ってらっしゃいますので、それがさっき言った3,000万ではなく、1,000万台だったわけです。これで大体市場がこのぐらい。当然高いのはいくらでもありますから、また別の考えをすればいいと思うんですけども。私たちが狙ってますのは、高額所得者は自分たちでお金で全部解決できますよね、いろんなこと、医療も、介護も、看護も。福祉にお世話になる人は、これは民間ではやれないところですから、そうすると中間層ですね。これが一番対象としては、ボリュームが多いわけですから、ビジネスにはなりやすいわけですけど、そこをやっていく時に、どういうもので幾らなのか、ということですね。

あともう一つは、これは私たちが口酸っぱくして、これだけはやらないでね、と言ったんですけど、みんなやっちゃったのが、サービス付き高齢者向け住宅の8割が介護型なんです。介護型って何かというと、18平米とか、25平米でしょう。私たちのところに相談できている人、そういうとこには住みません。そこは寝室です。居室ではないんですね。そこをちょっと考えて欲しいんですよ。

どうしても介護保険でなりゆかせようと思うと、介護保険3以上の人を獲得、住んでもらおう、という話になっちゃうと、サービス付き高齢者向け住宅は住宅でなくて、施設になっちゃっているわけですね。ところが、地銀さんなんかでもこれから変わると思いますけど、融資をする人たち自身が高齢者住宅のスキームがよく分からないもんですから、介護保険だったら間違いないだろう、というんで、介護度3以上の人とるなら融資するが、というふうな地銀さんもいるわけです、まだ。
そこの辺りが、やっぱり今日的には違うんだと。国の政策も違うし、実際的にはお金をちゃんと満たしてくれる人たちも全然違う層なんです、というところを分かって欲しいな、と思いますね。

相談に来ている高齢者の方たちは、お金を持っています。年金もあります。ただ、使う場所がないんです。ですから、皆さんがニーズに沿ったものをつくればいいんです。そこをちゃんとやって欲しい、と思いますね。

■ 業界連携での広報活動

あとは広報が1社ではできません。「ゆいま〜る」は今はかなり、ほぼ満室状態で運用されていますけれど、これは非常にうまくいってるのか、というとそうじゃないんですよ。マスコミに出たり、高齢者住宅情報センターにお世話になったり、移住促進センターと連携したりとか、いろんなことをして、それで満室になってるんですね。

私、30年この仕事をやっていましたけれど、ここに情報を出すと当たる、というとこはないんですよ。あっこも、ここも、そこもって全部やって、あそこで見たわ、ここでも聞いたわ、というのが基本なんです。でもこれって、事業者にとってすごく大変なことですよね。現状はそうですけれど、ぜひ連携しなければ、だめです。世論化する、ということ。単発で俺んとこだけ、こう、というのは、だめなんです。やっぱり高齢者の暮らし方、福祉の町づくりが、いかに必要なのか。今の高齢期の人たちが、若い子たちに何を残すべきなのか。お金も含めて、ちゃんと使いなさい、ということを分かるような、世論化しないと無理ですね。ですので、広報をなんとか連携してやりましょう。

今日みたいな会もすごくいいと思うんですけれども、これを高齢者住宅情報センターや、照会センターとか、協会がありますよね。有料老人ホーム協会とか、多様なところがありますので、本当は一番いいのは、ちょっとお話もしてるんですけれど、リクルートさんみたいな、不動産の流通のところが、私、本当に30年前この業界に入って、まだ名前がリクルートになってない時に行って、高齢者住宅、と言うからおかしくなるんで住宅でしょって、誰が住もうと。高齢者が住もうと、若い人が住もうと、住宅なんだと。だから、住宅情報の中の一つのジャンルに入れてくださいよ、と言ったら鼻先で笑われたんですけど、今はもう、そういう時代です。つまり、シルバーがビジネスの市場を揺るがしておりますので、そういうことが可能になってきたんですよ。そうすると、広報も不動産から含めたリクルートなど情報戦略を持っているところと組まなきゃいけない。一社でホームページ作った、とかですね、いっぱいなさってるんだけど、多分そんなに効果がないはず。ですので、これは協会が連携して、最初のうちは、二社でも三社でもいいと思うんです。

よくあるじゃないですか。飲み屋行く時。私、飲むの好きなんですけど、飲み屋行くと、一軒のところってあんま行かないよね。新橋みたいにいっぱいあるところで、ずるずるずるといって、新橋を目指していって、どっか入りますよね。そういうふうにしないと無理と思う。そら一軒家行きますよ、私だって。あそこの店がいいわって、そこだけ行くときもありますけど、普段はやっぱり新橋に行くんですよ。新橋行ってから、店を見つけるんです。
ですので、業界が一丸となって、連携して広報活動しないと、私は今後やっていけないと思いますね。それで基本的にはワンストップです。私たちは、高齢者住宅情報センターでは何をしてるかというと、ワンストップです。

会員制ですので、本来であれば会員の方たちをおすすめしなきゃいけない立場なんですけど、そうではなくって、誰が会員かなんか全然わかりませんので、高齢者住宅相談センターは、あそこに行けば何か相談のってくれるんだわ、となると、行政のレベルから全部来るわけです。そうすると、その人の話をじっくり聞いて生活設計、これとても大事です、生活設計をやって、その人にふさわしいところを2、3ご案内する、というやり方をしないと。それで相手先にちゃんとそのことを紹介して、向こう側の相手先の人が粗相がなかったか、ということをまた連携する。入居してもそのことをやる。退去してもやる、というやり方で、ワンストップで、終わりまで、というやり方をしないと、多分難しいと思います。

高齢者住宅はほんとに難しいと思いますので、つまりニーズから入って、ニーズで終わるんですけれども、高齢者の住宅の仕事は、入口からおしまいまで、というのはやっぱりある程度やらないと非常に難しいのではないのかなって、満足度が低いんじゃないのかな、と思います。

■ 選択の幅を増やし、今の生活を変えない

そういう話をしました後、ゆいま〜るのつくり方、というのは、これを見ていただくと分かるんですけども、2010年にオープンするにもかかわらず2008年から現場に人を入れてるんです。これは地域プロデューサーです。実はここ、ゆいま〜る那須は別荘が売れなくなった、もしくは別荘から住民が退避し始めた、ということでどうしましょう、という相談があった場所です。
それで、地方創生なんか言ってない時代ですから、できるのか、という話で那須プロジェクトの実行委員会を作った、これは専門家集団です。設計士だったり、地場の方だったり、地域の方並びに事業者、事業者の広報、それから入居者を持っている NPO のグループとか、シングルの女性たちが集まっているようなところとか、環境共生の人、いろんな人に集まってもらって、本当にこういうところでやっていいのかしらってやりました。で、1年間経ったらやって大丈夫です、という結論が出たんです。
コンサルの人は絶対やらない、と言いました。でも、実行委員会はやれる、と言ったんですね。私もやれると思いました。それはニーズを聞いてたからです。それで、本当にそうかよ、ということで、現場の空き家を借りて、実行委員会がいった中身を調査したんです。そうしたら、現場に入った都会から送った地域プロデューサーもやれる、という判断してくれました。それでスタートし始めたんです。

この那須通信というのは、社団法人コミニティネットワーク協会の中のいろんな通信があるんですけれども、プロジェクトができると、そういう通信を出すことが多いんです。それで、こういう里山の雑木林のところに住む人いますか、見学会やります。雑木林の時から見に行きます。そしたら、来たんですよ、思いのほか。本当に雑木林です、なんにもないんです。そこに立った途端にここがいいわ、と言った人が3、4人出ちゃったんです。これは私もいろんな田舎暮らしの手伝いしましたけど、びっくらこきまして、これはやれるなと思いました。

自分の人生を決めるわけですから、バスツアーとか、泊まりもやりましたけど、全部自前でやってもらってます。自分のお金と時間を投資した人を相手にします。多少ね、営業的にややこしくなった時には、キャンペーンでもはる時はありますけど、基本の姿勢は自分の人生のチャレンジをするのに、人のお金を使ってはいけない。なので、自分で出しなさい。自前で出して自分の時間を使ってお話を聞きなさい、ということで何度も現地見学会をしました。

それで、こういうことを地方創生や、地元の企業さんだといいんですけど、私たちよそから行っちゃうので、どうしてもよそ者の企業になっちゃうんですよね。信頼していただけないんです。それで、こういうお一人様の老後を考える会というような大きなフォーラムをやりまして、上野 千鶴子さんとか、樋口恵子さんとか、社会的にちゃんと発言している人たちをお招きして、私たちのやることはこういうことをやるんで地域を脅かすんじゃなくて豊かにするんですよ。高齢者住宅を作ると拠点がいっぱいできて皆さんも潤うんですよ。ゆいま〜るは全部食堂や共有スペースは地域の人もみんな使えるようになってます。こういうものを作ると、在宅ケアも促進するし、たまり場もできるし、ご飯もいいわよって、長期的には配食もやっちゃうわよ、みたいなことが起こるわけですね。サ付住宅を作る場所と、都会と両方で暮らしを考える会、というのをやるわけです。そこにいろんな人に集まっていただいて、お話し会をして、ニーズをするわけです。そうするとそこに住みたい人、仕事をしたい人、こういうことがあればいいな、と応援をしたい人、今、よくわかんないけど、考えてるから参加してみようかな、というような色んなバリエーションの人が来ますので、そこでは入居する人も、仕事をする人も、一緒になってお話し合いができるようになっています。何度も何度も繰り返して、そういうことをやる。

ここは実は仕組みもお金も集まった人が決めていきました。ただこれは、言う事を効いた、と言うんじゃないです。事業者がこのぐらいであれば、この事業はやれる。ゆいま〜る那須の場合、坪単価110万です。販売価格ですね。それで70世帯で、管理費という月の経費が3万8,000円です。これは大体なければ運用できない、ということは、当然事業者は計算してあるんですけれども、その上でどういうもの、微調整ですね。もしくは、とても違うことを考えていらっしゃれば、大胆に事業内容変えなきゃいけませんので、そのあたりを調整しながら、実は仕組みも価格も決めていったんです。

設計はそんな時間かけてられませんので、6カ月ぐらい、月に2回ぐらい集まっていただいて、これはみんな興奮します。なぜなら、私の子供の頃は地元の大工さんがつくってくれたので、大工さんと話ができましたが、その後ハウスメーカーがつくったのに入る、というのが基本になっちゃいましたので、自分の家をつくる、という経験がほとんどないんです。そうすると、ここをみんなでつくったらどうなんのよ、という話をしますと興奮しますね。自分の家と、みんなの家を一緒に考えて、設計士が絵書いてくれて、それができちゃうんだもんね。なので、非常に興奮なさって満足度が高いんです。

あと食費です。12万円で暮らしましょう、という話って結構シビアでして、住宅費は別ですから、管理費を3万8,000円っていうのは4万円ですね。12万から4万引くと、8万しか残らないでしょう。それで、水光熱費2万はかからないけど、2万とみて、食費が小遣い入れたら、食費3万ぐらいしかかけれないんですよ。それで三食で3万、3万5,000、4万、4万5,000、5万っていうメニューを1週間分作りました。ある日のメニューを作ってみたんです。そしたら、みんなが選んだのは三食4万5,000円のメニューを選んだんです。3万円じゃなかったんです。どのくらい違うか、というと、朝飯で比較するとすごく分かりやすいんですが、朝飯は3万だと、めざしのお頭付きが一匹、4万5,000円だと鮭一切れ、そのぐらい違うんですよ。なので、みんなはまだ鮭の方がいいと、おんなじお頭付きでもいわしはいやよ、ってことで。今、4万5,000円をやってます。

それは今自炊ができてるんです。高齢者住宅、私たちが作ってるのは、キッチンは、きちっとしてます。風呂もちゃんと広いです。それから、押入れもきちっとしてます。ですので、自炊を勧めています。自分たちが食堂を提供していっぱい食べてくれないとを黒字にならないし、赤字なんですけど、自炊をしてください、とお願いしてます。つまり、生活をできるだけ変えないでね、と言うことです。でも、自分が作れなくなった、作りたくない、積極的に作りたくない人もいますからね。作れない、作りたくない、それから病気の時、それからみんなと交わりたい時、土曜日、居酒屋さんしてます。ですので、普段おうちでケアだったら、おうちから自分が勝手に地域出てたら、顔合わせませんよ、ほとんど70世帯いても。そうすると、たまには人と会ってみたいわね、という時は、食堂に来るとか、イベントに参加する、という形でやることです。
ですので、新しいコミニティーをどうやって育むかについては、色んな仕掛けがあるんですけれども、そんな形で自由選択です。選択の幅、今の生活を変えない基本があった上で、困った時の仕組みがある。それも自由選択っていうのがいいと思います。

■ ゆいま〜るのつくり方

では、ゆいま〜るのつくり方いきます。

これはゆいま〜る中沢です。一番最初にこれ出しましたのは、医療と、介護と、看護のフル装備の高齢者住宅です。この実は隣に総合病院が二つあります。ここはサービス付き高齢者向け住宅があります。それで、有料老人ホームもあります。これ介護ですね。小規模多機能もあるし、優良ショートもグループホームも訪問看護もクリニック、クリニックは、隣の総合病院がやってくれてるんですね。

これの特異的なのはグループリビングです。これは実は私が発案しました。何かというと、高齢者の方は元気な人が要介護になったからって、すぐ介護室に移るのを嫌がるのね。基本は在宅ケアですから、そのままそこでいて欲しいんですけれども、やっぱり見守りがきいてないと難しいとか、認知症の時どうしましょ、とかいう時については、多様な暮らし方がチョイスできた方がいい、という考えを持ちましたので、ゆいま〜るの中沢のサービス付き高齢者向け住宅は、単なる住宅ですよね、緊急通報があって。それで介護型のところ行く前にグループリビングというのは、9世帯ぐらいずつで、おうちがある。ちゃんと部屋があるんですね。部屋がちゃんとしてあって、そこの中央にリビングの広いのがあるんです。そこにミソは人がいる、ということです。昼間、見守りする人がいるんです。サービス付き高齢者向け住宅だと見守りはしませんよね。自分から自らが発信しないと、緊急時は駆けつけてはくれませんが、グループリビングは見守り者がいますので、自分から発信できない人でも、介護の所に行かなくて済むんです。これは非常に評判がいいです。これがミソです。

あと有料ショートステイ、というのもミソです。これは、介護室をいつでも有料ですけれども、いつでも受け入れますよ、と。年齢とか重度軽度にかかわらず、医療難民、介護難民みたいな人が出た時に、即受け入れをしますよ、ということです。1万5、6千円なんですけど、今は9,800円ぐらいでキャンペーンはってますかね。新しい仕組みは、ニーズによって作るんですけれど、ともすると説明しても分からない仕組みの時もあるんですよ。そういうふうになった人は非常に助かると思うんですが、営業する時に非常に難しいですね。実はここの有料ショートステイはゆいま〜るクラブというのが、利用している。ゆいま〜るクラブというのは、先程のニーズにありましたように、家におりたいけど、介護の時に迷惑をかけたくないので、最初から高齢者住宅行きたくないけど行くわ、と言う人のニーズは、介護の時に自分の部屋があったらいいんですよ。この有料ショートステイというのは、介護室を1部屋を5人で契約している場所なんです。だいたい、介護発生率が20パーセントというふうに想定しまして、元気なうちに300万を払う。この300万というのはさっき言った居室が、どのくらいの1区画が幾らになるかによって変わりますので、土地の安いところに行ったら100万かもわかりません。300万円で契約すると、元気なうちは自宅にいて何かが起こったら、そこにショートステイをして、また家に戻り、どうしても家にいれなくなったら、そこに暮らすという場所なんです。ところが元気なうちに契約しますので、そこの介護室は空っぽなんですよね。それで事業者としては、もう一つのニーズ介護難民や医療難民を受け入れる場所がない、ということなんで、そこを有料して二重でここを使っているというやり方です。ですので、ここは全部ありますので、よかったらゆいま〜る中沢を見学してみてください。これは、地域包括ケアそのものが全部中に入っちゃってるやり方ですね。

これはゆいまーる厚沢部です。これはさっき言った4,000人の町です。まだ100人ぐらい減ってますね、毎年。ここの町長は、平成21年から町づくりを総合計画で、さっき言った国保病院の赤字が社会的入院によって作られているので在宅ケアをしましょ、ということで、ただ、社会的入院をなくすんじゃなくって、受け皿を作ってからやりましょう、と考えをしました。ここは実は中学校の跡地なんです。そこにグループホーム、デイサービス、介護型の有料老人ホーム20世帯で、食堂を作りました。隣が小学校で、町民プールで、パターゴルフで、役場で、消防署ですので、厚沢部4,000人の町の厚沢部銀座です。すごくいい場所なんです。跡地ですので、卒業生が来てくれたりとか、小学生が帰りに寄ってくれたりします。この当然食堂も解放されていますし、ギャラリーも使われています。

入居してる人はほとんど町民と周辺の町の人ばかりです。家賃も入れて大体15、6万で住んでます。家賃、食費も入れて、介護費用も入れてですよ。これは特養じゃない。住宅的な暮らし方をしながらも、自立できるところを模索したんです。社会的入院の人は、一旦ここで受け入れるって考えをしました。それでやりましたところ、家賃がね、6、7万になっちゃったんですよ。そうすると、20万ぐらいなっちゃうんですね。そうすると町民が入れないんです。それで町が英断をしまして、1億円をぽっきりですけれど、町がコミニティーネットに援助しました。

それと、ここは土地がタダです。つまり町としては、空いていた場所を企業にタダで貸して固定資産税が入る、ということになります。だから、税収が増えるんです。空いてた場所は管理しなければいけない。金がかかってたのに、金が入っちゃうって考えです。もっといいのが、この1億円について議会で非常にもめたんですよ。民間に出していいのかよ、という話なんですけど、こんなところに行く民間いません、という話だったんですけど、中身はそうなっちゃうわけですよ。

ところが、ここの20世帯の人が要介護度3の人が1になったかな、4の人が2になったかな、3の人が1になって、1人が0になりました。つまり、本人たちの喜びはすごいですよね。車椅子の人が歩行して、歩行の人は杖いらなくなったんですから。スタッフ、家族の本人の喜びは幾ばくかと、すごいと思うんですけれども、これで実は1人介護費が5、5万円月減ったわけ。20人ですから、600万減ったんですよ、年間ね。そうすると、この1億円事業者に補助したのは、15年でかりとれるんですね。もっとすごいのは、この20世帯たかが20所帯なんですよ。これがもしかしたら、町に200人いるのかも分かんないわけ。もしかしたら2,000人いる、2,000人はいないね、4,000人の町だからね。200人いるとすれば、1億が10億って話なんですよ。こういうことができる、ということなんです。

なぜこんなことができたか、というのは、コミニティーネットさんが特殊な素晴らしい介護をしてる、というわけではないんですよ。それなりのことはしてると思いますが。安心の居場所ができたんです。自分が一人だと、家族に悪いな、とか言って、寝たきりなっちゃうのかも、外に出ないわとか、もっとひどくなったらどうしましょうなんて、不安の中で暮らしてたのが、ここが自分が最後まで行っていい場所だ。尚且つ、三食で栄養補給ができる。歩いてもいい、自分が本当にその気になった時に専門性の高い人がついてくれて、歩いてサポートしてくれる、緊急時の時は、家族も呼んでくれる。こういうのが住みながらわかったわけです。そうすると、自分がその気になった時に歩ける、ということになると、どんどんどんどん体が回復していく、という事例です。特殊なことをしてるわけではありません。で、ここに若い人たちが、仕事がなくて帰れなかった人たちが、ここに来ることになったわけです。

■ 団地の再生〜ビジネスも町も再生していく〜

もう一つはこれは団地の再生です。団地のない地域の方は空き家、と考えてもいいと思います。5つの40年経った団地を5棟丸々、一つは高齢者住宅、ファミリー向け、若者向け、というふうにしたんです。古い老朽化した高齢者がいっぱい住んでいた団地が、このことをやることによって、一新したわけです。多世代型の1棟1棟は高齢者が住み、ファミリーが住み、若い人が住んでるんだけど、全体としては団地の地域としては、多世代になっちゃったわけです。
豊田の駅から歩けます。ここの周辺の高齢者住宅のところは小規模多機能もありますし、食堂もありますし、図書室も多目室もありますので、ここに地域の方が団地がいっぱいあるんですけれども、住み替えなくて済むようになったわけです。

このことがあることによって、自分がこのサービス付き高齢者向け住宅に住まなくても、この地域に住んでいれば、このサービスに全部恩恵にこうもれるってことですね。ですので、こういう仕組みを持ったものを町のあるところに作り続けていく、ということでビジネスも町も再生していくって考え方です。

もう一つこれはすごいのは、板橋区にある高島平団地です。これは、コミニティネットのタカハシさんが、よくよく文章を見ると、サ付が1棟でやれって書いてないよね、ということを発見して、空き家を全部一戸一戸サービス付き高齢者向け住宅に登録しました。都はオーケー出しました。ですので、空き家をどんどん、どんどんサービス付き高齢者向け住宅にしてますので、居ながらにして多世代。ただ、板橋区は高齢化率23パーセントぐらいなんですけど、高島平団地は50パーセントぐらいなんですよ。隣は高齢者の確率は高いですけども、施設感は一切ないですよね。これは空き家、というふうに考えてください。サ付の事務所も同じ棟じゃなくて、よそに出しちゃったわけ。そういうことで、高齢者も自立しますし、空き家でできる、ということですよね。

サ付は今、補助金が出ますので、サ付もいいんですけれど、別にサ付じゃなくて段差があってもいいわけですよ、車椅子じゃなければ。ここにサービス付高齢者向け住宅の事務所があることで、団地の人にも同じサービスを提供してます。これを周辺の人も欲しい、と言ってますので、こういう形があるとですね、ビジネススキームがここに、こういうことをやったばかりに、いくらでも拡大する、ということです。住宅というビジネスと、緊急対応相談というビジネスがものすごいエリアとして普及する、ということです。施設を一個つくるとそれだけになっちゃうんですけれども、そうではなくて、町づくりというふうに考えた時に、非常にビジネスが拡大する、というふうに考えてください。

これで団地は空土地がいっぱいありますので、集会室もあるんですけど足りないんですね。ですので、今こういう案を作ってなんとか UR さんとやりましょう、と言ってるのは、若い人から高齢者まで障害者まで24時間対応できる、集まる場所がもっとあったらいいね、ということで今、これをやってます。面でコミュニティーを支えようということです。
もう一つこれ面白いのは、桜美林大学の近くなんですけれども、住宅を同じ敷地に高齢者住宅と学生の住宅です。それと連携していきましょう、ということです。なかなか大学は難しいです。レストランとか、交流スペースとか、入れてますけれど、本当はこれが一戸一戸じゃなくて、同じ高齢者住宅の中に多世代もある、というのが一番いいですよね。交じり合っている。わざわざここまで新しいのをつくって、こっちが高齢者でこっちがとか言うんじゃなくて、できれば同じとこに、高齢者。

私、日暮里コミニティーのところに住んだことあるんです。そこは有料老人ホームです。企画もやったんですけど。2階、3階はコレクティブハウスという賃貸の若者、子供からお年寄りまでいて、上は有料老人ホーム、その上が介護の場所でなってますんでいくらでもやりようはあるんですけれども、こういう場所が町田にできますので期待しておいてください。

■ 都会でできないことを

ゆいま〜るは山の中にこんなものができました。これ全部で10万坪の土地です。そこにお話をいただいた時に、つまり別荘が売れない。別荘の土地をちゃんと造成したけども売れない。住んでる人が都会の人が多いですから、那須町の高齢者対応では、ちょっと不安なので帰る、と言い出した時に那須町はね、50パーセントぐらいが移住者なんですよ。変わった町なんですけど。そうすると町がなりゆかなくなると共に、事業者がなりゆかなくなるので、なんとかしてくれ、と相談が入りました。

それで考えましたのが、那須は牧畜の盛んな町なので牧畜をやろうと。牧畜をやる若い人いませんか、ということで募集して、森林の牧場という34歳のヤマカワさんて社長が一念発起して、頑張って、今、無印良品の横にMUJIって喫茶店があります。そこのソフトクリームや、アイスクリームのミルクはここのものです。とてもおいしいので1回味わってください。
こういうことがこんな過疎地にこういうことができる、ということですね。新しいビジネスのやり方です。ですので、田舎暮らしで、地方創生で皆さんが仕事がない、と言うんですが、仕事はあります。雇用がないんです。仕事は沢山あるんです。して欲しい仕事はありとあらゆる程あるんですが、雇用というサラリーウーマン、サラリーマンになろうとするとないんですよ。田舎は、役場か、JAか、警察か、教員か、このあたりしか雇用がないので、雇用じゃなくて仕事をしに行けばいいんです。東京で500万ぐらいないとやれない生活は、田舎だと300万以下でできます。家賃の問題です。300万ぐらいで家族が豊かに暮らせるんですよ。これは考えようだと思います。子供の子育ての時だけ来ましょうとか、医療費が中学校まで無料とかいうところ結構ありますので、探して自分の生活設計に合うところに住む、というのは大事じゃないかと思います。

当初からサービス付き高齢者向け住宅を作った後、多世代型やエコビレッジやこの先っぽにですね、そっちの先っぽの頭のところに温泉が掘ってあるもんですから、そこを温泉業やるんじゃなくって、総合医療ですね。近代医学から見放された人、もしくは慢性疾患の人たちを環境と、食べ物や、鍼灸治療等で何とかならないか、という場所を作ろうとしています。つまり、都会でできないことをやればいいんですよね、というふうに考えて、今2つ、高齢者住宅と牧場ができたところです。

■ ニーズを叶える暮らし

これが、働いているんです。ゆいま〜る那須のもう一つのニーズは働きたい。死んでも社会のお役に立ちたい、ということなので、これは蕎麦屋さんです。入居する前、蕎麦屋だったおじさんです。週2回やってくれてとてもうまいです。背中合わせになってる人は理容師なので、やってくれてますけども、お蕎麦の時は、天ぷらも作ってくれてます。
これがスペースです。格好いいですよね。やっぱり格好いいもの作りましょう。ここはレストランですので、地域の方が長期的な配色をしよう、と思ってます。土曜日は居酒屋になります。イベント会場でもあります。
これは食堂のところに、ただ棚を作っただけなんですが、この右片の方は東京にいた時はブティックの社長です。そのことを生かして、孫の世話させられたんだけど、つまんないので、仕事のできる高齢者住宅目指したら、ゆいま〜る那須に来たそうです。だから、この人は介護とか一切言わないです。働けるお店があればいいわって。隣の人は美容師さんです。私、これやってもらってます。
これがさっき森林の牧場、今は黒字です。10人ぐらい雇ってますが、入口とっても赤字だったので、入居者が牛のお世話の仕事やってます。こちらのわりと体格のいい男性は、知的障害者です。これは NTTデータだいちって NTT の100パーセント子会社ですが、障害者の雇用している会社が店を出してくれています。牛の世話や、ゆいま〜る那須のお掃除などをしてます。
これさっきの、理容師ですね。こんな形でカフェの手伝いも、ボランティアですね。地域の方と作り物をしたりしています。

これがお部屋です。さっき言った見学に来る方が、どうしても特養のイメージを持つので住んでいる部屋を見せています。10坪、14坪、20坪の3タイプがありますが、これは10坪です。とてもシンプルな暮らしです。この人は2地域居住です。大阪で仕事をしている女性です。普段はおりません。
あとは、14坪です。この人は薪ストーブの暮らしがしたかったんです。それともう一つ、ピアノがあります。この人、ピアノを習い続けたかったんです。押し入れを最初からピアノ置き場にしまして、今、地域の方が教えに来てます。それと、もう一つやりたかったことがあります。この人の隣にお兄さんが住んでます。お兄さんのところは表から入ると、正面玄関で入ると、二人とも世帯主なんですが、中ドア一つ繰り抜いてあるんですね。ご飯を食べる時や何か問題があったときは、そこでツーツーやってます。これは東京の方なんですけど、東京にいる時はこういう生活はできませんでした。お兄さんは、ちょっと身体的事情持ってらっしゃって、別々に暮らしてたんですが、これが叶ったわけです。ですから、高齢期になっても、新しい暮らしをすることで、より豊かになる。ここはとてもポイントだと思います。
これ私の部屋です。私は20坪ですが、高校の友達と契約してます。まだは高校の友達は事情があって来れないので、勝手に私だけ使ってるんですけれども、これ住宅ですよね。こんなふうに考えて欲しいんです。真ん中のあれは、入居者に作ってもらったんですよ、棚ですね。作りこみを色々できるようにすると、すごくいいと思います。

これは入居する前に地域の人や、こういうところで働きたい人、何かアイデアを出したい人が一緒になって、ご飯を作ったりしていました。すごくいい写真なので、こんなふうになればいいよね、と思って、全部聞いたこと忘れてもいいけど、これだけは持って帰るね、と思ってやってます。
真ん中にあるのは実は箱膳です。私ぐらいの年代はわかってるんですけど、労働力が足りなかった時、ご飯を食べて、朝飯食べても茶碗洗わないで白湯を入れて、お新香でくりくりっとまわして、飲んで伏せてやりましたね。それで箱膳を今、食育で使おうという運動を実はちょっとしてまして、それで子供たちにもそんな話をしてました。箱膳の食育の事もやりましたね。この子たち長野で暮らしてるかな。かなり大きくなりました。こんなふうにして多様なニーズを表現していっていただければな、というふうに思います。どうもありがとうございました。

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