ホーム > 専門セミナー > CareTEX2016 専門セミナー 特別配信 No6

CareTEX2016 専門セミナー特別配信 No6

【タイトル】
 介護職に必要なコミュニケーション能力とは 〜多職種連携で相互理解を深めるために〜

【セミナー概要】
 介護職に必要なコミュニケーション能力について、教育の現場から現状と課題を明らかにし、
 多職種連携のために何が必要かを確認するとともに、人材育成の方向性について、講演します。

【講師】
 (学) 滋慶学園 東京福祉専門学校 副学校長 白井 孝子

(敬称略)

※この動画及び講演内容は、2016年3月17日に行われた、CareTEX専門セミナー(於:東京ビッグサイト)
 での講演を収録・記録したものです。
※この動画及び講演内容の無断転載・複製を禁じます。
※当社は、当ページのコンテンツ(動画及び全文)の正確性の確保に努めてはおりますが、
 提供している情報に関していかなる保証もするものではありません。

専門セミナー 講演内容全文

■ 司会による紹介

皆様、お待たせ致しました。本日はCare TEX専門セミナーにご参加いただきましてありがとうございます。
これよりセッションナンバー26、人事教育コース「介護職に必要なコミュニケーション能力とは。多職種集連携で相互理解を深めるために」の講演を開始致します。
はじめに、本セミナーの講師の方をご紹介致します。学校法人滋慶学園東京福祉専門学校 副学校長 白井孝子先生です。
白井先生は病院ご勤務、官公庁診療所ご勤務の後、地域で訪問看護業務に従事されていました。在宅利用者と関わる中で、今を大事に生活を支えることの意義と、保健医療屈指の連携の必要性を感じていらっしゃったそうです。また、訪問看護業務と同時に、平成2年からは介護福祉士養成にも関わっておられます。近年は、EPA介護福祉士候補生などとの関わりから日本の介護福祉教育の充実を実感されているそうです。
本セミナーでは、介護職に必要なコミュニケーション能力について、教育の現場から現状と課題を明らかにし、多職種連携のために何が必要かを確認するとともに、人材育成の方向性についてもお話いただきます。それでは白井先生よろしくお願いします。

■ 介護職との関わりから感じたこと

では、皆様こんにちは。ただいまご紹介いただきました。東京福祉専門学校の白井と申します。本日は、よろしくお願い致します。

私、今回の出展ということでご依頼いただいた時に、何をお話したら良いのかなと。本当にいろいろと悩んだんですけれども、やはり私は看護職ではあるんですが、看護職として介護職を見て、介護職にもっとこうして欲しい。ああなって欲しい、というようなところを思っているので、それらを少しお話出来たらなと思っています。
そして、今現在私がおりますのが教育現場というところでございます。今、教育現場は少子高齢化の影響、大学全入時代などなどいろいろな状況がありまして、非常に来る学生さんも減っております。その減った数の中に留学生の方もいらっしゃる。転職の方もいらっしゃるという。ここも多様な人材になっています。その中でやはり感じたこと、考えたこと。これが一番良いのではないかというようなことをお話出来ればな、と思っておりますのでよろしくお願い致します。特に資料等は準備させていただいておりませんので、ご了解いただければと思います。

では、本日の主な流れですが、介護職との関わりから感じてきたことを少しお話をさせていただければと思っております。
そして、介護職に必要なコミュニケーション能力が必要な背景というところですね。
それと他職種と介護職とのコミュニケーション。特に介護と保健医療での関わりの中から、皆さん、今こちらにいらっしゃる中の方たちでも介護職の方たち、保険医療の方たちと上手くコミュニケーション取れていらっしゃるでしょうか。いろいろな研修の中で感じたことなども、ここで入れさせていただいております。それと介護職の現状確認と。
私は今は介護福祉の養成校の教員をしております。しかし、介護職という場合にはいろんな職種がいらっしゃいますね。介護職の中には短くであるけれども特養等に働いていた介護職と呼ばれる方、国家資格を持った介護福祉士とか、いろいろな多様な背景があると。これも皆さんともう一度確認していただければ、と思っています。
そして一番最後に書いてありますが、コミュニケーション能力とは、というところでは、ここでは別に言語的コミュニケーションとは、非言語的コミュニケーションとは、をお話するわけではなくて、相互理解の重要性を最後に確認が出来ればなと思っております。

それとやはり多様な人材そして多職種連携で、私は今一番感じているのが教育の必要性だと思っています。教育というのが養成校で学ぶとか、そういうことだけではなく、研修を受けるとかですね。それと職場内研修もそうですが、そこでいかに皆さんが連携を取るために必要なものは何かと考えなければいけないなと思っておりますので、この指導者の役割ということも大事なことかなと思っておりますので、そのことについてもお話させていただければと思っております。

では、最初に少し前の話になります。
これを出すと、きっと私の歳がばれてしまうかもしれませんが、もしかするとこちらにいらっしゃる方たち平成生まれだな、と思われるような年齢の方たちも多くいらっしゃいます。
私は、昭和62年の秋に初めて在宅という場に行きました。まだ、ヘルパーさんというよりも家政婦紹介場の方たちが関わっている時ですね。そして、私は住まいが江戸川区にございまして、学校も江戸川区なんですけれども、私自身は江戸川区の寝たきり老人訪問看護指導員という区役所から行く形で在宅を始めました。その中から感じてプラスの印象で、実は今まで病院にいたので家に入るとか、そこの家の中で誰がどのような支援をしているか、というのは全く知らない状況でした。その中に入った時に一番感じたのは、まず素晴らしい笑顔を持っていらっしゃる方たちだな、介護職の方達は、というのを感じています。何しろ私は病院から行って、病院とか診療所とか医療の中から行ったので、どうしても価値感が自分の価値感でしかなかった、というのはあります。
ある利用者との関わりが、今でも印象深いことがあります。今で言う老々介護の方に初めて訪問行ったんですね。私が初めて訪問に行った方たちの中のお1人なんですが、その方が3カ月程どうもお風呂にも入れていない。介護者は高齢の奥さんだけなので体を清潔にしていく為に行って欲しい、と言われました。で、行きましたところですね、3カ月もお風呂入っていないような状態じゃないな、と。どうしてこんなに綺麗なんだろう、と。奥さん、随分綺麗にされてますね、というお話を致しましたら、いやいや、と。おかみから人が来るから、親戚一同集めてお風呂に入れたと言われる時代です。今では想像も付かないかもしれません。やはり昭和62年代の高齢者ということは、明治生まれの方たちも多くいらっしゃいました。福祉のお世話になる、ということは恥ずかしいことだ、と。家族がやってないんじゃないかと思われる。ましてや、来る時には区役所から来てるとか、そういうことは分からないようにしてくださいね。援助されてる、と思うのは恥ずかしい、というような方のお家に行きました。
そこで私は、じゃあ今日は綺麗なお風呂はいらないので清拭をしましょう、とかですね。何をしましょう、ということで自分の価値観から行きますので、私は自分の持っている言葉で清拭をしましょう。これがありますよ、こういうことをやるとこういうことが良いですよ、ということを随分話させていただいていた家があります。
そうしましたら、ご家族に関わる介護職の方から言われたことがあります。あなたはそうやって言ってるけど、この奥さん分かってると思うって。質問も出来ずにただ頷くだけだけど、清拭って何かきっと分かってないかと思いますよ。あなた自身の目線で言ってませんか、というようなアドバイスを受けて、ああ本当だなと、本当に思いました。私にはやはり、その時に利用者の立場に立つことが非常に出来なかったな、ということを思っています。

また、ある介護職の方は、私が訪問に行っていて、3カ月程、部屋から出ていない。もっとですね。倉庫の2階に個室を与えられていて、そこで生活している高齢者がいると。非常に血圧が高い、というのが主治医から意見が出ているんだけれども、ではどんな状態なのか健康調査に行って欲しい、と言われていたんですが、利用者様からあんたはいらないから来るな、と言われましたから。もう帰ってくれ、と言われました。その時に私は、もういろんなすべがないから帰ってくれと言われても困るんだよな、と。やらなければいけないことはいっぱいあるぞと。どうしたら良いんだろう。夜も眠れない。また、あそこの家に行かなきゃいけないとかすごいプレッシャーを感じていました。
やはりそんな時に助け船を出していただいたのは、区の介護職の方でした。その方にも言われたのが、じゃあ私が一緒に行ってあげましょう、と。介護保険ではないので非常に優雅な日々だったと思いますが、行ってあげましょう、と。私がちょっとアドバイスしてあげますよ、と。で、耳元でこそこそっとつぶやいてくれたら、私が何回もこれが血圧を測る必要性はこういうことなんですよ。私はこのために来ましたとか、いろいろ言ってたことも、いいからもう帰ってくれと言われていた人がすっと腕を出してくれて血圧を測ることが出来ました。どんな魔法の言葉使ったんですか、と聞いたならば、いやいや、あなたはどう見てもやはり高い位置だ。利用者の立場に立っていない。それに利用者さんは生活の心、主だよ。その人の気持ちを分かるために、この人は血圧を測れないと職を失っちゃう可哀想な人なんだよ、と一言言っていただいたと。そしたら腕をすっと出したというような。やはり私はこの時点で自分に持っていない、いろんな生活者、利用者主体ということを分かっているのが介護の人なんだな、ということに非常に良い印象、強い印象を持っています。

では、反対にマイナス印象ではどんな事があったのかというと、これは介護の方はどうしてやるんですか、なぜそうするんですか、というような問いに対して明確な答えがないなというのは一つ感じておりました。特に利用者の一番最後、私は医療職なので問い詰めていくのかも知れませんが、問い詰めていく所で最後に出てくるのは、利用者の望むことだから、と。利用者の望むことだから、と言い切ってしまって良いんだろうかと。利用者の望むことがやはり生命に関わるようなことであっても望むことをして良いんですか、というような問い掛けをすると黙ってしまう、と。そういうようなことが、私の初めての介護職との関わりエピソードでございました。

■ コミュニケーション能力が必要な背景

そんな中、私は平成2年の春からなんですが、在宅で約3年ほど訪問をやっていた時に、医療の知識だけでは在宅を支えることは難しいんだな、ということを痛感致しました。そこで新しく出来た資格、社会福祉士・介護福祉士という養成が行われたということを聞きまして、福祉の知識というは非常に大事だな、という所で学びに行こうと思ったんですけれども、皆さんご存知かどうか。中々、専門学校もお金は高いものですから、年間80万くらいはかかるわけですので、そんな中で私の持っている知識を出しながら、私はそこで福祉を学ぼうと思いまして、今の学校と関わることが出来ました。
そこにいた学生たちは介護福祉士という新しい資格です。まだこんなに介護という言葉自体が浸透していない時代です。そのような中で高齢者と関わることを専門にする資格なんだ、ということを非常に期待してくる学生たちが多かったです。そして、自分たちの思いを言葉や行動で表現出来るので、この当時の入学生たちは、ボランティア活動をしたり、自分たちがこういうことをしたいということを提案してきたり、そういうような学生さんたちが多かったかな、と思っています。
もう一つあるのが、高校までの教育課程が統一されていたと。書ける、話せる、表現出来る、ですかね。これはその後の最近っていう所で少しお話しますが、何を言っても比較的通用した所があります。それは酸素の実験したでしょって言うと、したした、酸素って燃えるよね。燃える。だから、在宅で酸素療養してる人の側に火を近づけてはいけないんだよ、と。そうなんだ、だからなんだ、と私たちが伝えることに対しての基礎知識がしっかりあったので比較的理解がしやすい。そして、じゃあどうしたら良いか、と考えやすかったのが現状かなと感じております。

では、最近はどうか、というところではこちらにもありますけれども、実は介護福祉士という仕事のイメージは、体験的に皆さんよくご存知でいらっしゃいます。なぜ介護福祉士を目指しましたか、という問いに対しては、自分のおばあちゃんの所に来ていたヘルパーさんの関わりを見てとても良いなと思った。とかですね。後は小中高といろいろな福祉体験ということが多く組まれていますので特養に行ってみた。高齢者と関わってみて自分はありがとうと言われた、と。その言葉が嬉しかった、という各々の体験は非常に持ってきます。
これは私が学校で関わるようになった時の学生とは全然違います。でも何が違うかというと、今度は多様な教育課程を経ているため、LINE の表現とか非常に得意ですね。得意です。ですが、話すということは苦手な学生であるということが多いです。
例えばの話ですが、昔の学生さんだったらという言い方はちょっと偏見かなとは思うんですが、これについてどうですか、質問はありますか、と言ったら必ず1人2人質問を出してきました。今、授業やっていて、質問ありますか、と言うと大体手は挙がりません。じゃあ、質問はないんですね、良いんですね、ということで締めます。そして帰ろうとすると、先生これはなんですか、というような質問を出してくる。なんだ質問あるんじゃないの、どうして聞いてくれなかったの、と言うとなんて答えるか、というと皆さん想像がつきますか。大勢の中で自分だけ手を挙げて質問したら目立ってしまう。目立つ事は嫌だ、と言います。なぜ目立つことは嫌ですか、と言うと裏で何を言われるか分からない、というようなことを言ってきます。
そうやって学生を見ていくと、学生からいろんな話を聞くと、私の時とは違うなと思うのは、全員ではありませんが、ちょっとしたことで傷付きやすく、そして傷付いたり、仲間内で少しでも争いがあると外されてしまう、とよく言いますね。外されてしまうとその集団に入り込めなくなってしまうのですごくつらい時期を経た。だから、特に目立つ生活はしたくない。それなりに静かに生活したい、と言うように感じているのが、今の学生のようです。

また、入学する学生さん。本校は明日卒業式なんですけれども、昨日は前々日登校日で卒業式が大きくなってしまうので、各担任が小さな単位で卒業を祝うというような最後の集まりを致しました。
そこで、今年の最高年齢は59歳の方が卒業されています。59歳ですが、入学して2年間、450時間の実習も18歳の学生たちにも混じりながら一緒にやっていらっしゃいます。また今、学生の中にはハローワークを利用して、ハローワークの支援金を活用しながら学びに来ている学生さんたちも多くいらっしゃいます。ハローワークでいらっしゃる方の中には、工場のラインで働いていたんだけれども首を切られた、とかですね。またはラインで働いてどうも物を対象とすることはとても良いことだ。でも、やはり人と関わることをしたいとか、いろいろな思いで入学する方たちも多くなっています。ここは本当に社会経験も豊富な方もいれば18歳の方もいるというのが一つの現状になります。
また、その18歳の方たちというのも、実は朝学校に行って部活をして帰るという。もしかしたら、こちらにいらっしゃる方が多く経験してきた高校生活をしていらっしゃらない方も多くいらっしゃいます。今、町を見かけると都内ではよく見かけますが通信制の学校だったり、そういう所が非常に多くなっています。そういう所で学んで高校卒業していらっしゃった方たちは通信だったり、学校によっていろんな学び方がありますので、みんなと顔を合わせるのは月に1回くらい。後は自分と先生とのスケジュールで学んできたとかですね。いろんな多様な方たちが背景にいますので、先程酸素の話をしましたけれども、そういう実験ってしてみたことがない。そうなんだ初めて聞きましたというような方たちもいる。教育背景も様々、というのが今の現状です。

そして、自分と他者を比べるということが、まず苦手っていうのもあるんですね。その背景には、皆さんのお傍ではないでしょうか。私の地域ではよくあるんですけれども、幼稚園でシンデレラをやるとすると、シンデレラがいっぱいいるんですよね。幕間によってシンデレラは何人も変わるんです。それはなぜかというと、私たちの時代だったらシンデレラになる人、ヒーローです。あの人やっぱりシンデレラに選ばれて当たり前だね、当然だねと思う所ですが、今の時代ではシンデレラみんなやりたいんですよ、と。保護者から、なぜうちの娘はシンデレラになれないの、というような保護者対策からも平等という意識で、みんなが平等。今まで争ったことがない。運動会などでも1位を決めない学校もあります。同じようなタイムで、同じようにゴールを切れる人たちを組んで走る。1位2位を決めてしまって、うちの子は傷付いたとか、うちの子はなぜ1位が取れないんだとか、悔しがっているとかですね。いろんな所の保護者の思いとか、そういうのをやって、学校現場は随分変わっているんだな、というのが現状です。
そのような方たちが社会に出てくるわけです。自己が出来ることと、出来ないことが明確に分からない。他者と比べたことがないから、自分が良いんだか悪いんだかも上手く分かっていない。そのような方たちが、多くいらっしゃいます。
また反対に、自己肯定感はとてもあるんですよ。私はとても素晴らしいんです。先生にそんな注意される覚えはありませんとか、そういう方たちもいらっしゃることで、学校現場がすごく変わって来ているということは、ここの卒業したりしていく職場は本当に多様になってきているんだろうな、ということを伺うことが出来ます。
私、いろんな所で講義をさせていただいている中で、介護現場の方たちにこの学校の現状をお伝えすると皆さんの職場でもそういうことありませんか。何々さん、新人さんで何か困っていることありませんか、と聞くと新人さん大体大丈夫ですと答えませんか。頷いていただいている方も多くいらっしゃると思います。昔だったら、実はこんなことが困っているんです、という反応が返ってきたはず。でも、今の新人さんは大丈夫ですか、というと大丈夫です、と言います。何が疑問なのか、何が出来て何が分からないのかよく分かっていない。でも大丈夫だ、と答えておけば大丈夫だろうという状況です。じゃあ、大丈夫なのね、やってみて。出来ないんじゃない、分かってないんじゃない。そうですか、という感じですね。そのようなのも現状ではないのかなというふうに思っております。
では、この現状で良いのだろうかということになります。これは、コミュニケーション能力が必要な背景をさせていただきました。 利用者の自立した生活を支えるのは介護職である、というのは皆さんご存知のことと思います。
そして、これは厚労省のホームページからありましたが、地域包括ケアシステムにおいてはこの高齢者たちの生活を支援するために、介護医療などいろんな所が連携を組んでいかなければいけません。この地域に入る多職種と連携する所では、やはり何かありませんか、大丈夫ですでは困るんですね。
今ここで何が課題なのかとか、何が大事なのか、ということを見える視点に育てていかなければいけない、ということが大事になってきます。そして、もし皆さんだったらどうでしょうか。

私は、いつも卒業する学生さんたちによく言っています。私が高齢者になっていくんですよ、と。私は高齢者になっていた時には、やはり自分が受けるサービスについては、なぜそれをするのかとか、どうしてこの方法がとらえているのか、と必ず聞きます。なぜって聞きます。それを答えてください、と。答えてくれない方に信頼関係は持てません、というようなことをお伝えします。
介護において、やっぱり信頼関係大事ですよね。でも、信頼関係は長くいれば築かれるというものではなくて、今のサービス現状ですからプロとして行ったならば、会ったその瞬間から信頼関係を築けるようなしっかりとした専門性をちゃんと提示出来る。言葉に出来る。技術として表現出来る、ということが非常に大事になってくる時代が来ているわけですよね。だから、やはりコミュニケーションとしての話すとか、聞く、表現する、これを育てていかなければいけないんだなと痛感しております。

またこの介護は、介護職だけで利用者の生活を支えるわけではありません。医療との関わりはこれから非常に深くなります。また、ボランティアさんや自治体地域の人たちの関わり、一般の方たちとの関わり、いろんな所での人との関わりをなくしては達成できない業務になってくるわけですから、やはりコミュニケーションは重要であること、表現方法をしっかり持っているということの重要性を学んでいただきたいなという所に繋がります。

■ 多職種と介護職のコミュニケーション

では、多職種と介護職とのコミュニケーションということを少し書かせていただきました。
私、先程もお伝えしましたが、医療職でございますので、私の学校にも医療と福祉の職員がおります。そうしますと皆さんは感じたことがないでしょうか。医療職の特性、なぜなぜとすぐ聞きたがる、というのはないですか。私と看護職が数人いるんですけど、そうすると疑問これはどうしてですか、とすぐ答えが行ってしまいます。でも、うちの卒業生多くいるんですけれども、教員の中では。そう次から次へと問われると、言葉に詰まってしまうような所もあります。すごく追い立てられることが苦手なのかもしれません。個性なのかもしれません。が、ただ、医療職というのはやはり教育の現場を経て、全員が来ております。介護職はそうじゃない方もいらっしゃるわけですけども、医療の現場では命を預かるということで疑問を疑問に残せない、という性格を持っておりますから、このようにすごく問い掛けをする、というのが特徴なのかもしれません。
そして、介護現場の人たちにこれを聞くと、なぜって聞かれることが苦手ですよね、と言うと大体皆さん頷きますね。どうして苦手ですか、と言うと話そうと思っている瞬間から次のことを聞いてきて間がない、とも言われています。そのような所では、多職種とかの介護職とのコミュニケーションの考える所で、コミュニケーションとは、と書いてあるんですけれども、現在の介護現場ではこのコミュニケーションの定義として行う、意志や感情思考を伝達し合う所が、やはり中々できていないのかなと思っています。それは職種間でできないということは、ひいては利用者間でもできないのかな、と思っています。それをコミュニケーションギャップ、と言わせていただいております。
これはなぜなのか、という所にいきますと、一つにあるのは職種間の情報不足があります。それと職種専門性の認識不足。少しここ二つ一緒のようなことを書かせていただいたんですけれども、皆さん、こちらに介護職の方もいらっしゃいますし、医療職の方もいらっしゃると思います。私が入学した学生に看護師って何をしていると思う、と言うと大体学生が言うには包帯を巻いてくれる人とか、傷の手当をしてくれる人。そうだね、そういうこともするね、後は、と言っても大体看護職のイメージが、そうです。でも看護職は療養上の世話ということで、介護職と共同し合う生活思案もするんですね。でも一般の人にはそれは伝わっていません。これと同じようなことが、やはり介護職でも学ばなければ現状しか見ていないので、本当にその専門性は何なのかという事は伝わっていないように思います。

反対に看護職から介護職を見た場合を少しお話いただければと思います。私、看護学校でも教育をする場をいただいておりますので、そこの学生さん達とお話をします。
その学生さんたちは、昼間は准看護師として働いていて、夜は訪看になるための学校に来ていらっしゃる方ですので、現場にいらっしゃいます。ですから高校を卒業してという方たちよりは現場、専門職との関わりはある方たちが多くいらっしゃいます。その中で皆さん介護福祉士って知ってますか。先生、介護福祉士と介護職って違うんですか、というようなことも言われます。ヘルパーさん2級って言いますよね。それと介護福祉士って違うんですか、というようなことも問われます。
自分の職種専門性でないものを知る、ということは比較的難しいことなんだな、ということを私は感じています。そして、その中で私が介護福祉士とはこういう仕事なんですよ、と言うと、初めて知りました、ということを多く聞きます。では、教科書を見てみました。看護の教科書を見て、私が見ている教科書を全部網羅しているわけではありませんが、介護福祉士とは、という定義などは書かれていますが、看護学校の教員を見ると介護福祉士の仕事について語れる人は少ないのかな、と思います。ですから、やはり正しく伝わっていないことは考えられるということになります。
では、介護福祉士はどうかというと、介護福祉士は新しい教育体系をした時に多職種連携ということを非常に多く組んでいますので、介護のものにも看護師とかいっぱい書いてあります。でも、やはりそこも本当にそこがしっかり伝われているかというと、文字的には伝われているんだけれども、専門性というのは言葉として、文字以外の言葉としてお互いが働く中で伝われてはいないな、と現状として感じております。

次に介護の現場でいきますと、利用者や介護者の変化というのもあると思います。私が先程、清拭という言葉が分からなかった利用者の方たちをお伝えしましたけれども、反対に利用者の方たちは、介護職や専門職から多くの知識や理由を聞きたがっている利用者たちになっているんだけれども、介護職のコミュニケーション能力が落ちている所で非常にこのギャップが出ているのも現状なのかな、と思います。
そして、このギャップは施設運営者の方から言えば、サービスの低下、質の低下として現れてくることにならないでしょうか。利用者様からの苦情として、挨拶もできないのか、とかですね。聞いても何も分からないのか、というようなコミュニケーションが上手くいかないことが施設のサービスの質の低下として現れているのが現状ではないかな、と思っております。
また、本校の実情も言いましたが、他職種からの転職者の方も多いと聞きました。特に今、介護人材は非常に不足しておりますので、新規の施設を立ち上げようとしても職員が集まらないというのが現状だとお聞きしました。

本校は介護養成をしておりますので、養成の変化で今の求人数はとても多いです。とても多くおりますし、本校は毎年12月に卒業研究発表会という学生たちの2年間、3年間の学びを成果発表する場を持っておるんですけれども、そこで面白い現象があるな、と思ったことがあります。それは私たちが、学生たちがこんな研究をしています、どうぞ施設の方も協力して一緒にさせて下さい、というのを10年前くらいだと、いやいや学生さんでしょ、と。施設の利用者さんと一緒に自分たちはそんなことを研究する暇もないし、一緒にする気はありません、と研究の依頼をかけても全て断られるというような現状でした。
最近は、学生たちが本当に拙い研究であるんですが、こういう研究目的をしてやっていきたいと思うんですが、いかがでしょうか、という問い合わせをすると、分かりました。まず、聞きましょう。と聞いてくれます。そして中には、面白い取り組みですから、一緒にやってみましょう、ということで学生さんを介護現場に入れてくれる施設が非常に多くなりました。
そして、その発表会、いつもでしたら5、6施設が来てくれれば良いのに、昨年は20数ヶ所以上の施設が学生さんたちの発表聞きに行きますよ、と言って聞きに来ました。こんなに学生さんたちに興味を持ってくれているんだ、という思いで私たち思うんですけど、裏では、求人もよろしくお願いしますという所で。ウィンウィンの関係というのはそういうことだと思いますので、これもまた良いことだな、とは思っております。
でも、そんな中でいつも言われる中であったのが、1人でも欲しいとなると、少ない人材は無職の方でも、とにかく働いてくれる介護職として雇ってしまう。そうすると、そこの中でもやはり学びをしていない、研修を受けていないと、このコミュニケーションギャップ特に利用者様たちは強く感じるようでした。そこでやはり、介護の質がと問われてしまう。これは非常に残念なことに思っています。

また、新人職員と指導職員の経験や思いの違い。これ、一番最後に言いましたが、指導者の重要性ということをお伝えしましたが、コミュニケーション大事だと思っていても、私たち指導者が自分たちの価値観で伝えようと思っても、中々それは上手くいきません。やはり、その学ぼうとする新人さん、職員さんの状況を理解するということをしなくては、幾らコミュニケーションを伝えようと思っても上手く伝わるものではないということを、少し心に入れておいていただければなと思っています。
では、どうしたら良いのかということは少し後でお話をさせていただきます。

■ 医療職と介護職のコミュニケーションギャップ

ここ、また医療職の方ですが、少し医療職の本音というところで見させて下さい。
多職種連携の良いというのは、地域包括ケアシステムの中でも言いました。ここで医療と介護とエッセンスで抜き出した理由は、特養においても、農研においても、在宅においても、介護職が一番関わるのは利用者の身体のこととして、健康に関わる医療職であることから、少しこちらを先に出させていただきました。本来連携をするためには、チームで目標や方針を共有しなくてはなりません。しかし、お互いの職種をよく知らないということから、いろんなギャップが生まれてるんですね。
医療職から見た介護職の強み、というのを見てみました。やはり利用者の普段の生活をよく知っている。利用者の生活の中での微妙な変化にいち早く気付くことができている、と医療職はよく感じています。
そして、ただ弱みとしてあるのは、医療現場等に不慣れなためか医療職等の専門職に対して苦手り意識を持っているので、上手く伝えようとしない。言葉が少ない。これなんで、こうなんですよね、という自分が見た結果だけを伝えて、その周囲の状況を上手く伝えて来ない、とよく言われています。そして、介護職の資格体系が多様な為、言語が共通でない場合があると。介護職と言われる中にも非常に多くの人たちが言われるということで、こんなこと知って当たり前でしょう、知らないんですか、介護って何を学んですか、というような医療職は介護職に対してギャップを感じていると、いろんなことから体験的にもいろんな方たちの話からも感じる所であります。
皆さんの職場でもないでしょうか、このギャップ。強みはちゃんと医療職も知っているんですが、その強みを出すにも何をするにも、中々上手くコミュニケーションが取れない、ということを感じているのが医療職でございます。

また、医療職と介護職、なぜこういうコミュニケーションギャップが生まれるんだろうかということを少し教育体系ということで考えてみました。
これは体の構造と機能ということを書いてあります。医療職の教育で共通するのは、やはり人という体ということを非常にしっかり学びますよね。看護職が医師であったり、共通言語としての体や病気の知識は学びで共有していきます。しかし、介護職は医療職の専門職ではないという所が一つありまして、これが学びの中心であるわけではないんですね。これはやるんですけれども、これも新カリキュラムができたのが平成19年で、やっと10年近く経とうとしていますが、その前は病気の知識はありましたけれども、体というところでは体の骨の数とか部位の数とかは言っていましたけれども、医療職が学ぶ上での食欲とか、本来介護職に関わるような食欲はなぜ起きるのかとか、ですね。食べられないということはなぜなのか、というようなこと。医療職は当たり前に学んでいた所が、ここは教育体系が多様であったり、資格体系が多様であったり、カリキュラムが途中で変更されたりで共通認識できませんでした。
そのことによっても、なぜ介護職こんなことも知らないのとか、そういう現場を生んでいた、というのも現状であるかなと思います。

■ 介護職の資格・研修

では、介護の資格というのをこちらにいらっしゃる方たち、もしかすると一般の方たちもいらっしゃるかもしれませんので、少しお話をさせていただきたいと思います。
介護福祉士のここにスキルを出させていただきました。スキルが一番高いとされるのは、介護福祉士でこれは研修時間数によっての分類になりますが、研修時間もまちまちであるというのが現状になっています。
今、ヘルパー1級、ヘルパー2級、ヘルパー3級というのは全て初任者研修と実務者研修に統一をされました。今、いろんな所では、そういえば最近ヘルパー研修を見ないな、と思っている方たち、初任者研修に変わっていきました。ヘルパー2級取っている人、1級取っている人というような方、介護福祉士を目指すという方たちはこれから実務者研修を必ず受けることになっています。
介護福祉士では、以前の資格体系ですと、学びはそれぞれでしていました。そして、プラス3年の実務経験でした。今度からは、介護福祉士になる為には、初任者研修が実務者研修とある程度の科目の読み替えはできますが、450時間の研修をどこかで必ず学ばなければ、介護福祉士を受験することはできなくなります。
やっとここで資格が統一される。どこかで学びが統一される、介護という職業の重要性を、教育背景を裏付けにするということが始まってくる時代なんだ、ということをご理解いただければと思います。
介護福祉士の概要というのが書いてありますが、これは介護福祉士が福祉の専門職である所から、いろいろなことを定義されております。古い介護職の方たちですと、入浴・排泄・食事、介護職は三大介護であるということが言われていました。今も三大介護が重要であることには変わりはありません。しかし今、介護福祉の現場では心身の状況に応じた介護、というように定義は変更されております。入浴・排泄・食事が介護職の業務全てを示しているわけではありません。利用者様が日々変わるという現状の中で合わせて考えて行動できるのが介護福祉士、と定義されたわけです。専門性も認められたことに繋がるのではないでしょうか。

私、医療の現場で多くあれしているんですが、少し下の話になってしまいますが、浣腸っていうのがありますよね。便が出なくてどうしても困っているから、お願いだから浣腸して欲しい、と介護職の方よく頼まれます。今、医療法から17条で医療なんだけれどもこ、れはある程度やって良いですよ、という解釈の中で介護職は一時浣腸というのがありますよね。一時浣腸はOKです。でも、それ以上は駄目よってしています。そうすると、これじゃ効かないからもっとこういうのやって欲しい、と言いますが、実は浣腸というのは、たかが浣腸されど浣腸で。浣腸でも人は亡くなるんですよ。亡くなるんです。ということは、浣腸することで体がどう変化するか、ということはやっぱり専門的に学んだ人方に浣腸はしていただきたいですよね。対応できる能力のある方に皆さんはしてもらいたくないですか。ここの専門性の違いを履き違えてしまうと、介護は何でもありなのかということになってしまいますが、介護は福祉の専門職であり、生活を支える専門職であるということの認識を世間の皆様にも思ってもらわなければいけないし、医療職で介護ってこれもできるんでしょ、あれもできるんでしょ、ではなくて、専門性の違いを各々がちゃんと理解することの重要性が働く者同士持たなければいけないかな、と思っております。

実習に行きますと、学生はよく言います。先生、学校ではお薬あげちゃいけないって言われましたよね。でも、みんな介護職の人やってますけど、良いんでしょうか。あなたはどう思いますか。どうしてやってる、と言ってましたか。忙しいから仕方ないのよ、と言っている人もいました。中には本当はいけないのよね、でもね、と言ってる人もいました。分かってる人もいる。反対に、えっそうなの、介護職って薬あげちゃいけないの、というような人もいると。
仕事の認識度の違いがいろんな現状を生んでいるのも、今の現状なのかなと思っています。こんな時に医療職の方たちが、介護職に頼めば良いわ、やってくれる、ではなくて、私の専門性ですから私がやりますよ、とかね。忙しい時にできること、こういう薬をこの方が飲んでいて何かあったらこうですよ、といろんな連携がとって行わないんです。はい、やってねではない、と思うんですね。お互いの専門性をよく知る、ということが非常に重要になるのかなと思っております。

すみません、ここにカリキュラムの体系を示したんですけれども、実は介護っていうのは本当にいろんな考え方があって、いろんな思いがあれすることなんですが、介護福祉の養成の目的表とか介護福祉士像ということで、平成19年にこの法の定義を変えた時に、介護とは何を学ぶ介護福祉の養成では何が必要なのか、ということを明確にし、では、世間の人達は介護職に何を求めるのだろうか、ということを厚生労働省がいろいろな調査の結果まとめたものがこの二つの項目になります。
求められる介護福祉像というのは、介護福祉さんになった後も一生追い求めていただくもの。そして、実務者研修を終わり、介護福祉士になられる方たちの養成目標というのも、ここで明確に示しています。
ここはちょっと専門的なあれなんですが、このように介護のカリキュラムは三つの領域からなっておりまして、介護ということを大事にしています。
そして、先程言いました。医療に関わる人の体に関わること、今まで弱かった所。でもやっぱり、人が生きていく為に食べる、排泄するなどの体の仕組みは、障害はなぜ起きるかを知識部分として作り上げています。そして、介護というその人らしい生活を支える為に必要な介護福祉士としての技術や知識を多く学びましょう、という体系に変えています。これは介護の専門性が社会に求められていることの背景からできた目標値だと思っていただければと思います。
これはそこに医療的ケアというものが追加されたので、今、四つの領域で書いていますよ、と表したものです。厚生労働省のホームページなどで介護福祉の養成で見ていただくと、何を学ぶかということが見えてきますので、ぜひ一度ご覧いただければと思います。

■ 現状と課題 〜介護に必要なコミュニケーション能力とは〜

では、最後に現状と課題っていう所ですが、ここで私、多職種連携でコミュニケーション必要だということをテーマにお話をさせてきております。もう一度現状を確認していきたいと思います。
現状としてあるのは、やはり高齢社会は進み、社会情勢は日々変化して来ている、ということが今の世の中だなと思います。そして、多様な考えを持った人たちで社会が形成されているというのも、今一度考えなければいけないことだと思います。
入職する新人さんたち、昔の新人はと言って、昔だけを懐古していては今の新人研修医に生かされるものではありません。入ってくる新人はどんな人なのかをしっかりよく見て、その人たちに合った研修をしていかなければいけない時代になっています。介護の養成校でも十年一昔のシラバスでやっているわけではありません。やっぱり、学生たちの現状を見て学生たちが理解できるように、そして目標値は下げずに、という教育をしております。すごくギャップがあります。昔の学生さんたちの目標値。現状と目標値がここだとすれば、今の学生さんたちの目標値は変わらずとも、現状はすごい多様だということがあるんですね。これを決められた時間でどう埋めていくか、というのには、やはり指導者の力が必要です。ただ教えれば良いだけでは教えれない、というのがあります。
また、利用者やその介護者多職種連携での生活の維持を望んでいます。利用者や家族、団塊の世代と言われる方たち、今まで戦争体験をしてきた人たちとは、また違う背景を持った方たちには、やはり専門職としてしっかりと言葉築かなければいけない時代が来ていると言えます。
なので、課題として誰のためや行動で自分の専門性を示し生活を支えているんですよ、という信頼関係をの多職種連携かチームとしての意識統一をする必要があるなと思っています。

学校ではチームでやりますよ、と言っています。しかし、本校には作業療法士科とかいろんな科があるんですが、まだチームでやる為の連携授業というのはできていないんですが、本校の姉妹校であります大阪医療福祉専門学校というのが新大阪にあるんですが、そこは介護福祉課と看護学科が同じ校舎にあるので、一昨年から連携授業ということで看護の学生も介護の学生も一つの事例を通しながら、お互いの考えをそこで話し合うという授業を開始しております。まだまだ始めて課題はいろいろということですが、そこの職員研修でそこの職員が言っていました。この介護と看護と学生さん達の一緒にして何が起こるか、非常に不安だったと。でも思いのほか学生同士はちゃんと融合できる。介護ってそう考えるんだ。私たちはこう考えて比較的上手く話し合いができている、と。
そしてやっぱり一番連携を阻んでいたのは、介護とはと思っている介護の教員であったり、看護とはこうあるべきだと思っている教員同士なんだ、ということを言っていました。そう言われると、やはり指導する者たちの価値観。こうであるべき、絶対上手くいかないよ、なんて思いでコミュニケーションを図っていないんじゃないかな、と。一緒にすることはもう無理よ、とはなから思っていないのかな、という。これが課題ではないのかなというふうに思っております。

そして、各々専門性に対する認識不足を早期に解消していかなければ、利用者の良い支援はできないというのが、現状であること。介護人材の多様化は多職種でも同じなんですね、実は。
看護業界でもいろんな人たちが来て、今までの看護の教育ではできないということをやっぱり言っています。これは全部がそうなんだから、みんなで取り組んでいかなければいけない課題になっているんだな、と思います。

では、どうしたら良いのかを最後にお話させていただければと思います。
コミュニケーションは重要であることは、皆さんよく知っています。対利用者、対職種間話すこと、書くこと、また行動に表すことを全てのコミュニケーションとして考えるならば、まずは各々の職種間理解をして分かろうとする気持ちコミュニケーションを取りながら、言葉を接しながら、同じ介護の場で経験し合いながらしていくことが大事なのではないかなと思っております。

多様な社会情勢であることを、私たちが理解する。自分たちの価値観だけにとらわれないで、よく状況を見て一番良い方法は何なのかと考えていく。それを多職種と連携していくのが良いかもしれません。私は介護教育ですが、看護教育は古くからありますから、いろいろな所では看護教育の教育体系を介護に取り入れたりもします。

また今度から取り入れようと思っているのは、医療でよく言われているOSCEというようなことが、今実際の患者さんや利用者さんにも教育現場に入ってきてもらうような関わり。そういうような関わり。より現場に近い関わりを皆でして、コミュニケーションを図ることの重要性だったり、どうすれば上手くコミュニケーションがと体験的に考えていく。こんな試みが必要ではないのかな、と思っております。
そして、コミュニケーションを図ることの大きな元は人材育成なんだなと、人材育成に繋がるんだな、と思っています。この人材育成は集団の対応の前にまず個の対応が必要なんだな、と。先程、学生さんの状況等言いました。やはり学生さんは自分のことを知って欲しい、見て欲しい、という思いはあります。私たちも見ていますよ、知ろうとしていますよ、というコミュニケーション能力、皆さん指導者だったら、その能力しっかり発揮して、まず個を見てあげることが大事なります。だから個を見て褒める。また個で指導する。というような個での関わりから、次にそれを継続して行って方向性を明確にしていくこと。そしてできたならば、次のステップ。こうできるよね、というような明確な目標与えながら人材育成をしていくことが大事ではないのかな、と思っております。

コミュニケーションは挨拶から始まるとも言います。今、新人職員さんがこれから入ってくる現場で皆さんはきっと挨拶をするのではないでしょうか。挨拶とはこうです、はい、やってみましょう、ということでそういう教育方法も良いかと思いますが、でも、上手く出来る人と出来ない人ってやっぱり出てきます。そうすると自分だけ出来ていない。注意されたということで嫌になって介護現場が嫌になるっていう人も実は多いんですよ。ですから、何々さんこういうことができていますね。もう少しこれがやると上手くいきますよ、と具体的にコミュニケーションを取っていくことが人材育成にも重要だなと思っています。

そして、きっと指導者が個別のコミュニケーションを取って育てた人は、他の人を育てることもできると思います。また育てられた人は、利用者と関わる際にもどう言えば良いのか、どうすればこの利用者さんに分かるのかとか、細かな事が見え出してくると思うんですね。コミュニケーションというのは介護では本当に大事なことです。そこの多職種連携でも重要、個人の利用者とも関わることでも非常に重要なことは、今はもう研修をしたり、習得するための人材育成の一つであると考えていただくことが、コミュニケーションが上手く図れる人材育成っていうことに繋がるんだと思っております。

今日はコミュニケーションということを自分の経験値から多いですが、そういうようなお話をさせていただきました。皆さんの職場などで一つでもご活用していただけて、人と人との関わりが深くなっていければ幸いだな、と思っております。
本日は、どうもありがとうございました。

その他のセミナー 一覧

CareTEX2016 専門セミナー特別配信No1
CareTEX2016 専門セミナー特別配信No2
CareTEX2016 専門セミナー特別配信No3

CareTEX2016 専門セミナー特別配信No4
CareTEX2016 専門セミナー特別配信No5
CareTEX2016 専門セミナー特別配信No7

CareTEX2016 専門セミナー特別配信No8
CareTEX2016 専門セミナー特別配信No9
CareTEX2016 専門セミナー特別配信No10

CareTEX2016 専門セミナー特別配信No11
CareTEX2016 専門セミナー特別配信No12
CareTEX2016 専門セミナー特別配信No13

CareTEX2016 専門セミナー特別配信No14
CareTEX2016 専門セミナー特別配信No15
CareTEX2016 専門セミナー特別配信No16

(敬称略)

ページ上部へ